





チーム結成から5年目、節目のシーズンを迎える「HELM MOTORSPORTS」は、新たなステージに挑む。国内最高峰レース「SUPER GT」のGT300クラスに、NISMOのオフィシャルパートナーチームとして活動することになった。
これにともない、第1ドライバーに平手晃平を招聘。チーム代表である平木湧也、そして平木玲次の3人でシーズンを戦っていく。併せて、監督には福山英朗が就任。NISSAN車で数多くの優勝、タイトルを獲得してきた経験を、采配に活かしていく。
マシンはもちろん、レースで勝つための車、NISSAN GT-R NISMO GT3で、信頼と実績のタイヤ、横浜ゴムとの強力なパッケージで優勝、そしてシリーズチャンピオンを目指す。
シリーズは全8戦で競われ、スポーツランドSUGOを舞台とする第6戦は、300kmレースとして開催。鈴鹿サーキットで行われるはずだった、第5戦が台風の接近により、12月に延期となったため約2か月ぶりのレースとなる。
ここまでの4戦すべて完走を果たし、しかも予選より決勝で順位を上げてきた。もう課題は明らかだ。第3戦から改められたサクセスウェイトの上限、50kgに7チームがすでに達している中、まだ2kgしか積んでいないことを「HELM MOTORSPORTS GT-R」が武器とできたなら、自ずと好結果は残るに違いない。

日曜日も朝から雨が降り、12時からスタートするはずだったウォームアップ走行が1時間遅れの午後1時からにずれ込んだ。ただ午後になると天気も回復。ウォームアップ走行を終えてマシンがグリッドに並べられる頃には、やや日差しも雲間から顔をのぞかせるようになった。
もっとも、その日差しもすぐに消え、上空には分厚い雲が立ち込める。依然としてコース上にはあちこちに水たまりや川が流れている中、午後2時22分にセーフティカー(SC)先導で84周の決勝レースがスタートした。SCランは3周続き、実質レースが始まったのは4周目から。
スタートドライバーを任された平手は、オープニングラップともいえる、この周だけで4台をかわして21番手にポジションアップ。前日のうっ憤を晴らすかのように、その後もぐいぐいと順位を押し上げていく。10周で17番手まで浮上すると、ここから数周はやや膠着状態となったものの、コース上の水もどんどんと減り、レコードラインが乾いていく中で、徐々にペースもアップ。着実に1台ずつライバルたちをかわしていった。
先にピットインしたマシンの関係もあるが、10番手まで浮上すると、38周目にピットイン。後半スティントの平木湧也にバトンタッチする。すでに路面は乾きつつあり、タイヤはスリックタイヤをチョイス。まだタイヤが温まっていないアウトラップでは4コーナーでコースを飛び出し、ヒヤリとさせられる場面があったがダメージはなく、すぐにコースに復帰。気を取り直して前を追いかけ始めた。
すると直後にGT300クラスのマシンがスピンを喫し、コースサイドでストップ。これでSCが導入されることになる。46周目にリスタートが切られ、ここからHELM MOTORSPORTS GT-Rはペースを上げていく。52周目に、上位を走行していたマシンが1台ピットインし、これで13番手に浮上。62周目にはチームのベストタイムとなる1分24秒931をマークし、さらにプッシュしようとしたものの、残り15周はタイヤの摩耗も進み苦しい状況に。後続車両とは1周の差がついていたため順位を下げることはなく、13位でチェッカーフラッグを受けた。
25番手スタートから12台をかわし、大幅ポジションアップの13位フィニッシュ。今回も残念ながらポイント獲得には届かなかったが、決勝での力強さは前戦に続いて証明することができた。次戦こそは予選からパフォーマンスを出し切り、上位争いに食い込むことを目指す。
スタート前に雨がやんで、一瞬晴れ間も見えたりはしましたが、朝からだいぶ雨も降っていたので、ウェットタイヤでスタートすることにしました。昨日はうまくタイヤを発動させることができなかったんですが、今回は内圧調整などもコンディションに合わせることができて、まったく違うフィーリングで走れました。先にスリックタイヤに換えたマシンが、ウェットタイヤ組のタイムを超えるあたりまで何とか踏ん張って走り、タイミング的にもいい周回のところで入れたと思います。毎回、決勝では僕たちみんないい走りができて、リザルトとしても追い上げのレースができています。なんとかこのポテンシャルを予選から発揮して、次戦こそは上位争いしたいですね。

後半は路面も乾いてきていたのでスリックタイヤで出ていきましたが、まだ濡れている部分も多く、アウトラップではみ出してしまいました。ピットストップでのタイムロスも大きく、僕のミスとピットでのタイムロスがなければ、もう少しいい位置で走ることができ、ポジションアップにもつながったと思うので、そこは残念です。週末を通して、チームのポテンシャルの高さは引き続き実感したものの、それをうまく発揮できない、何かがかみ合わないという場面が多くあったので、オートポリス大会までにしっかりと見つめなおしていきたいと思います。

ファーストスティントの平手の走りや状況判断は、やはり見事でしたね。ピットインに関しても、決勝に向けてさまざまなプランを練っていたので、想定の中で戦えたと思います。湧也は、まるで「猿も木から落ちる」とでも言ったようなコースオフはありましたが、難しい路面状況の中でしっかりと走り切ってくれました。それぞれのポテンシャルは高いものがあります。必要なのは、これらをまとめ上げる力。ここまでの数戦で、何度も厳しい出来事や思いがけない場面がありましたが、これらひとつひとつの経験をしっかりと糧にして、次こそはいいところで走りたいですね。もちろん今のSUPER GTは参戦初年度でいきなり活躍できるほど甘いカテゴリーではありませんが、一歩一歩着実に上っていった先に成功にたどり着くと信じて、次戦も頑張っていきたいと思います。

SUPER GT
ROUND 6QF
COMMENTS
KOHEI
走り出しのタイヤではコンディション的に発動させることが難しく、別のタイヤに履き替えてみたものの、コースに留まるのがやっとというような感じでしか走れず、客観的にみて自分たちのパフォーマンスがどのあたりにあるんだろうということも分からない1日になってしまいました。この位置からスタートしなければいけないのは非常に残念だし、タフなレースになりますが、しっかり追い上げていきたいと思います。
YUYA
今週末の天気や気温、路面温度を想定して数種類のタイヤを持ち込みましたが、その想定よりも気温が低く、また雨も強くなってきていたので、そういったコンディションの中でしっかり発動させて機能を出せるタイヤの数が限られてしまい、また赤旗中断でやりたいことも満足にできず、思うようなデータも取れずに走行時間が終わってしまいました。こういったイレギュラーなシチュエーションになったときにはチームの力が試されるのですが、まだまだ足りないところがたくさんあると痛感しました。明日の決勝は今日の反省も活かして、チーム一丸で追い上げていきたいです。
HIDEO
SUGOは全長も短く、先日のスーパーフォーミュラでの出来事や、先に行われたF4でもバタバタしているような状況だったので、このフルウェットコンディションで50台近くのGTマシンがいきなり走り出すのは危険かもしれないという考えがあり、少しコースインを遅らせました。ただ、いざ走り出してみると思ったようにクルマが走ってくれず、結果的にはセッション最初からコースインしていればよかったという反省があります。走り出してからも、赤旗中断も何度かあって、思う存分ドライバーを走らせてあげられなかったです。この気温とフルウェットの中で走ったことがなく、タイヤのデータを自分たちが持っていないこともマイナスに響き、いろいろとセットをいじっているうちに時間が過ぎてしまいました。決勝レースは最後列からスタートすることになりますが、これまでのように追い上げていけたらと思っています。