ヘルムモータースポーツ

FIA-F4SUZUKA2023.6.3-4
FIA-F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP

FIA-F4
JAPANESE
CHAMPIONSHIP
RACE REPORT2023.6.3-4

佐藤樹が予選で好調、決勝でも第3戦で6位入賞
鳥羽豊は予選のクラッシュで最後尾へ。SCに阻まれ、オーバーテイクショーはかなわず

2023年も「HELM MOTORSPORTS」はスーパー耐久と併せて、全7大会・14戦での開催が予定されているFIA-F4選手権に挑む。4年目となるシーズンは2台体制とし、2022年のインディペンデントカップ王者の鳥羽豊が引き続き、そして2022年はスポット参戦だった佐藤樹がフルシーズンでの参戦となる。佐藤はJAF-F4(現・Formula Beat)王者の看板を引っ提げ臨み、その成長ぶりにも期待がかかる。

鈴鹿で行われた第1大会で、佐藤は予選で2戦とも3番手につけ、表彰台の期待もかかっていた。第1戦はスタート直後の混乱を避けたことで2番手に浮上したが、セーフティカー(SC)先導の終了直後に接触があり、これがペナルティの対象となってドライビングスルーペナルティを課せられてしまう。第2戦はスタートの出遅れが響き、7位に甘んじていた。一方、鳥羽は第1戦で今季1勝目を挙げるも、第2戦は1周目の混乱を回避できずリタイア。ともに納得の結果ではなかったものの、ともに戦える“手応え”は感じていたはず。
鈴鹿サーキットが舞台となる第2大会で、佐藤も鳥羽も本領を発揮して、“手応え”を“確信”に変えて欲しいものである!

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QUALIFYING【公式予選】6月3日(土)
【天気】晴れ 【路面状況】セミウェット

本来なら、いつもどおりFIA-F4の専有走行は2日間に渡って行われるはずが、台風接近の影響で金曜日のセッションはすべて中止に。木曜日も最初のセッションはフルウェットのまま、次のセッションはドライタイヤが履けたものの、赤旗が4回も出るような状況だった。まともに計測できたのは誰もほんの数周という中、佐藤は2分10秒409をマークして9番手に。逆に鳥羽は2分14秒122に甘んじ、クラスでも5番手だったのが気がかりではあった。

土曜日になると、まさに台風一過。未明のうちに雨はやんでいたが、早朝8時からの予選には、路面のところどころにウェットパッチをまだ残していた。A組よりB組の方が、路面状態が向上し、タイムが出るのは明らかだが、やむを得まい。そのA組で鳥羽が走行。計測1周目は慎重に、そして2周目には早くも2分12秒267に叩き込む。次の周には2分10秒903にまで縮め、クラスではダントツのトップ。ここからさらにタイムを縮めてくれることが期待された。

しかし、その直後のS字で鳥羽はクラッシュ! 赤旗が出されてしまう。マシンのダメージは、ノーズ先端だけの損傷で済んだが、タイヤを4本とも傷めてしまう。結果、ベストタイムではトップ、セカンドベストタイムでも3番手だったものの、タイヤは4本の交換を余儀なくされたため、規定により2レースとも最後尾に降格……。

佐藤はB組での走行。この頃には路面はほぼ乾いており、佐藤は計測1周目から2分11秒台で走行、そして3周目から攻め立てて、2分9秒086、2分8秒697、2分8秒920と、着実にタイムを詰めていく。だが、またしても赤旗が。残り4分で再開されるも、実質計測の機会は1周のみ。もうこれ以上はないと判断した佐藤は、チェッカーを受けずピットへ。その結果、B組での3番手、そして4番手という結果を残すこととなった。

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QF
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  • DRIVERSATO
    ITSUKI

    僕的にはまあまあ出しきれたと思いますが、トップ2との差が思ったより大きくて、改善しなくちゃな、っていう感じです。先週、練習に来ていた効果はあって、ある程度の露頃までこられたかなと思っています。レースペースだと今ほど差はないのかなという感じなので、決勝ではやれることをやって、頑張りたいと思います。

    佐藤 樹
  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    めちゃくちゃ良くて、『あれ、相当乗れているな』っていうのと、車もすごく決まっていて、『こりゃ、どえらいタイムが出るな』って思っていたんですよ。1コーナー、バチっと入って決まって、2コーナーもすごくいい形で立ち上がって、そこまで自分なりにはかなり完璧な形で入っていったんですよ。その後、切り返していった瞬間にリヤがスパーンと抜けて、あのまんま滑って終わっちゃって。フロントがちょこんと当たっただけで、車にはほとんどダメージなかったんですが、タイヤが全部逝っちゃったので、最後尾スタートになります。オーバーテイクショーお見せします、その位置で頑張るしかないですからね。

    鳥羽 豊

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RACE 1【決勝レース第3戦】2023年6月3日(土)
【天気】晴れ 【路面状況】ドライ

決勝レース第3戦が行われる午後には、青空が広がるまでとなって、路面は完全にドライ。ただ、強い風が吹いて、これがまさに台風一過だと感じさせられたもの。そんな中、佐藤は5番手からのスタートとあって、表彰台獲得が大いに期待された。

しかし、フォーメイションラップで、西コースほぼ全体に液体が撒かれ、処理のためスタートディレイに。実に15分遅れで、しかもセーフティカー(SC)スタートでのレース開始となった。SC先導3周後にグリーンシグナルが灯され、一瞬ダッシュに遅れた佐藤だったが、なんとかポジションキープには成功。その直後に2コーナーでストップした車両があったため、再びSCが導入されてしまう。本来なら1周の先導で済むはずが、バックストレートで起きた渋滞の中で接触があり、SCランはさらに引き伸ばされる。そうこうしているうちに規定の30分が迫り、9周目の再開時には、もう残り時間は3分となっていた。

ラスト1周のバトルで、佐藤はまたもリスタートに出遅れ、1コーナーで1台の先行を許したままチェッカーを受け、6位となった。一方、オーバーテイクショーが期待された鳥羽ながら、これだけSCランが続いては、手も足も出せず。それでも2回のリスタートをしっかり決めて、クラス10位まで順位を上げていた。

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  • DRIVERSATO
    ITSUKI

    リスタートが下手すぎるので、そこは改善しないといけませんね。今後もSCスタートがあると思うので。まだ明日もあるので、また頑張ります。

    佐藤 樹
  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    SCスタートにさえならなければ……。聞いた瞬間、愕然としました、『ええっ!』って。その後もバックストレートで誰かが追突して止まっただけで、なんで、あれでSC出るんだろうって。全然行けました、前見えていたので。そんな位置にいた僕が悪いんです(苦笑)

    鳥羽 豊

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RACE 2【決勝レース第4戦】2023年6月4日(日)
【天気】晴れ 【路面状況】ドライ

日曜日早朝の鈴鹿は、引き続き天候に恵まれた。決勝レース第4戦で7番グリッドに並んだ佐藤だったが、スタートに出遅れてオープニングラップのうちに12番手にまで順位を落としていた。挽回もままならぬまま、3周目には1台の先行を許す。

4周目の130Rでクラッシュが発生。またしてもSCが導入される。8周目からバトルは再開され、集団の中で激しく競い合った佐藤ながら、なかなか逆転は許されない。今度は11周しっかり走破されるも、ポジションアップは果たせず、佐藤は12位に終わった。

一方、最後尾からスタートした鳥羽は、オープニングラップのうちにクラス8番手にまで浮上。だが、そこから先は厚い壁に行く手を阻まれてしまう。3周目に1台をかわすも、リスタート後の10周目にもう1台がやっと。それでもクラス6位でゴールとなった。

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  • DRIVERSATO
    ITSUKI

    スタートでまたミスしてしまって……。混戦もひと判断が悪くて、順位落としたりして、スタートから全部流れを悪くしたので、そこが課題かなと思います。また次に向けて、頑張ります。

    佐藤 樹
  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    レースってラフな時、あるじゃないですか? ラフファイトの時もうまく合わせて、危ない人たちを抜ける技術をつけないと。これからもこういうシチュエーション、あると思いますからね。それが苦手なので、前に行くしかないんですけど。前にいればどうにかなることが、こうやって後ろから行くと、なかなかそうはいかないっていうのを、改めて感じました。予選をスムーズに進めて絶えず前にいて、信頼し合える人たちと戦うように。巻き込まれたくないですからね。結局、ラフファイトしていた人たちは、全員いなくなりました。今後そのあたりを注意して、自分の技術を向上させないといけないという反省点を持って、次の富士でも頑張ります。

    鳥羽 豊
  •  
  • DIRECTORHIRAKI
    YUYA

    コンディションがあまり良くない中では、2台とも予選は悪くありませんでしたが、樹はトップと差が出たけど、順位は悪くなかったので、決勝に期待しましたが、昨日はSCで全然ダメで、今日はスタート失敗したから、順位を上げきれませんでしたが、もうちょっとうまくレースして欲しかったですね。
    鳥羽さんは予選でクラッシュして、4本ともフラットスポット作って交換になったので、2戦とも最後尾スタートでしたが、昨日はやはりSCでほぼそのまま終わって、今日どのぐらい追い上げられるかなと期待しましたが、フォーメイションラップの時に右フロントに大きいフラットスポット作ってしまって。しかも途中でSCも入って、ペース上げきれずという感じで終わってしまいました。
    予選のパフォーマンスは2台ともそんなに悪くないので、レースの組み立てをもう少しドライバーに頑張って欲しいですね。7月ぐらいにテストしながら準備できたらと思いますけど、ここから終盤戦に行っちゃうのは一瞬だと思うので、いい結果を中盤戦で出していきたいと思います。

    平木 湧也

NEXT RACE

次回のFIA-F4は、ほぼ2か月のインターバルを置いて、8月5〜6日に富士スピードウェイで開催されます。しかし、「HELM MOTORSPORTS」にとっては、その間にスーパー耐久が2戦開催されますから、一休みというわけにはいきません。まずは7月8〜9日にスポーツランドSUGOで第3戦が、そして7月29〜30日にはオートポリスで第4戦が開催されます。富士24時間の悔しい思いを、この7月の連戦で大いに晴らしてもらいましょう! 今年のST-Xクラスは大接戦ですから、トップとの差も一気に詰めてくれるはずです。

HELM 公式マガジンサイト「The Helm Times」でHELM MOTORSPORTSの次戦レース情報、ポイントランキング、レース中のショート動画など最新情報を発信中!

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