ヘルムモータースポーツ

FIA-F4FUJI2023.8.5-6
FIA-F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP

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CHAMPIONSHIP
RACE REPORT2023.8.5-6

スポット参戦の奥住慈英が、第5戦で6位入賞!
鳥羽豊は第5戦で無念のリタイアも、第6戦を制して雪辱果たす

2023年も「HELM MOTORSPORTS」はスーパー耐久と併せて、全7大会・14戦での開催が予定されているFIA-F4選手権に挑む。4年目となるシーズンは、2022年のインディペンデントカップ王者の鳥羽豊、そして佐藤樹がフル参戦となる。さらに今大会は奥住慈英がスポットで参戦。昨年までメーカー育成ドライバーだった奥住が、環境を改めて今年初めてFIA-F4に挑む。

第2大会の鈴鹿では、佐藤が予選で好調。5番手、7番手を獲得していたが、フォーメイションラップで液体が撒かれたことで、セーフティカースタートとなった第3戦は、その後のリスタートとともにダッシュが鈍り、6位に。第4戦もスタートの出遅れが最後まで響いて、12位に甘んじた。つまり、課題はもう明らかだ。スタートの精度さえ高めれば。

鳥羽は予選でクラッシュし、しかもその際にタイヤを4本とも痛めたため、最後尾に後退。マシンのダメージはほとんどなく、乗れていたからこそ勢い余ってのアクシデントだっただけに、決勝でのオーバーテイクショーが期待されたが、2戦ともにSCが入っては手足をもがれたも同然。クラス10位、6位まで上がるのが精いっぱいだった。しかし、乗れているのは紛れもない事実だ。それはこの間に行われたスーパー耐久でも実証されている。

一方、奥住にとっては今シーズン初のFIA-F4だ。しかも、ライバルの多くが第1大会で富士を戦っているというハンデはあるが、このカテゴリーを3シーズン戦った経験もまたある。奥住にとっては、自身を再確認するためのレースでもあるのだ。

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QUALIFYING【公式予選】8月5日(土)
【天気】晴れ 【路面状況】ドライ

今大会もFIA-F4の専有走行は木曜日から開始され、佐藤はA組、奥住と鳥羽はB組での走行に。佐藤は4回のセッションのうち、1回目は1分47秒615、2回目は1分47秒248、そして3回目は1分46秒640で2番手と、セッションを重ねるごとタイムを伸ばしていた。さすがに最後のセッションでは温度が上がりすぎ、また全車混走だったため、1分47秒426で6番手となったが、仕上がり上々を感じさせた。

奥住も1分47秒635から1分46秒827、1分46秒935とセッションごと安定のタイムを記し、最後のセッションでは1分47秒237ではあったが、3番手につけるなど好調。何よりチームに早くも溶け込んでいたのが印象的であった。

一方、鳥羽は木曜日こそ1分48秒739、1分47秒575で、いずれも2番手と伸び悩みの間もあったが、平木兄弟からのアドバイス、そしてセット変更で調子を取り戻し、1分47秒801、1分48秒153で、いずれもトップにつけていた。

そして迎えた公式予選。A組で臨んだ佐藤は、猛烈な暑さの中にあってもウォームアップは入念に行い、「さぁ、これからだ!」というところで赤旗が出る不運も。しかし、再開から2周目には1分46秒953を記し、次の周には1分46秒657をマーク。これがセカンドベストタイムで4番手、ベストタイムで3番手となった。

B組からは奥住と鳥羽が。奥住は徐々にタイムを上げていくスタイルで、計測4周目に1分46秒914をマークして、これをベストタイムに。再び1分46秒台を記すことはかなわなかったものの、安定のタイム刻みでラス前の周回に1分47秒043を記録。いずれも4番手となった。

鳥羽はきっちり計測3周目からアタックし、1分47秒956でクラストップに立ち、その後も1分47秒532、1分47秒878と好タイムを連発。早々に走行を切り上げる余裕を見せ、ベストタイム、セカンドベストタイムともにトップにつけていた。

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  • DRIVERSATO
    ITSUKI

    今、いけるってところで赤旗が出たり、渋滞があったりして、難しい予選でしたけど、とりあえず3番手、4番手ということで、もう少し上を狙いたかったですが、しょうがないと思います。戦える位置ではあると思うので、スタートを決めて、表彰台獲れるように頑張りたいと思います

    佐藤 樹
  • DRIVEROKUZUMI
    JIEI

    ラップタイム自体は速いと思うので、レースの展開次第ではどうにでもなるかな、っていう感じです。少しアンダー気味ではありましたが、最後の方、僕は7秒フラットでラップできたので、まわりの状況はあまりよく分かりませんが、それは自分の強みなのかなと思っています。決勝はぶちかまします!

    奥住 慈英
  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    悪くないですね、昨日から流れが良くなっています。レースはそんなに弱くないので、レースは頑張って前の方に、さらに行けるようにします!

    鳥羽 豊

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RACE 1【決勝レース第5戦】2023年8月5日(土)
【天気】晴れ 【路面状況】ドライ

総合では佐藤が5番手、奥住が8番手から臨む、決勝レース第5戦。しかし、注目のスタートで佐藤は出遅れ、1コーナーで奥住の先行も許してしまう。奥住が7番手、佐藤が8番手で1周目を終えようという直前に、セーフティカー(SC)が導入されてしまう。ヘアピンで接触し、止まった車両があったためだ。

SCの先導は2周に渡り、リスタートでのポジションアップに期待がかかるも、こういう時の対応はまわりも慣れたもので変動はなし。奥住、佐藤ともにしばらく様子見の展開が続いていく。9周目に佐藤が1台の先行を許すも、逆に奥住は激しい攻防の末に13周目、前の車両をとらえて6番手に。奥住は6位、佐藤は9位で、揃って入賞を果たした。

一方、鳥羽はもちろんトップ発進。インディペンデントカップのライバルを寄せつけないばかりか、若手と対等に渡り合っていた。しかし、9周目に入って鳥羽は失速。いったんペースを取り戻すも、やがてエンジンは完全に吹けなくなり、ピットに戻ってリタイアとなった。

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  • DRIVERSATO
    ITSUKI

    後半、ペースがかなり厳しくて、付いていくのも難しかっったです。なんかスタートも軽いイップスみたいになっていて、練習だとうまくいっていたんですが、決勝でまたミスがあって、そこをまずなんとかしないと……という感じですね。次、頑張ります

    佐藤 樹
  • DRIVEROKUZUMI
    JIEI

    バトル自体は普通に、落ち着くことが大事なので、あんまり無理せず。それでプライベートトップまで行けたのは良かったんですが、まぁ前の車の真っすぐが速くて(苦笑)。ただ、コーナーは速かったので、明日はその真っすぐを速くするために改善するというより、今の車でどういうバトルして、どういうレース展開に持っていけば、ひとつでも上の順位で終われるかを今は考えて、車はいいバランスだと思うので、そこだけを追求していきたいと思います

    奥住 慈英
  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    エンジンが吹けなくなっちゃって。2コーナー向かうところの下りで、止まってしまったんです。それでもアイドリングはかかるんですよ。そこで置いておいたら、またかかって。じゃあ完走だけしようかと、もう一回走り始めてみたら、また今度は300Rで。こりゃもうダメだって、諦めました。けっこういい感じで乗れていて、若手たちともかなり戦えていたので残念です。ついていないです、ここんとこ。でも、しょうがない、明日頑張ります!

    鳥羽 豊

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RACE 2【決勝レース第6戦】2023年8月6日(日)
【天気】晴れ 【路面状況】ドライ

日曜日の早朝に行われた、決勝レース第6戦は佐藤が9番手、奥住が10番手からのスタートに。天気予報では崩れるとされていたが、FIA-F4は雨を免れ、このレースウィークはすべてドライコンディションでの走行となった。

懸案のスタートを佐藤が完璧に決め、コカコーラコーナーの進入までに6番手にまで浮上する。そして奥住もひとつ順位を上げていたが、1周目の激しい攻防の最中にフロントウィングを傷めていた。そのため、次第に順位を落とす羽目に……。

一方、トップグループから大きく遅れず、チャンスを待ち続けていた佐藤。だが、5周目に1コーナで止まった車両があり、SCが導入されたことが佐藤にとって、運命の分かれ道となってしまう。さらにその直前には奥住が最終コーナーの接触で、さらにフロントウィングを痛め、やむなくピットイン。コースには復帰を果たしていた。

2周後に、SC先導が終了し、リスタートが切られる。だが、佐藤の加速が今ひとつ。前の5台から引き離され、1コーナーにはポジションキープで飛び込んだものの、インフィールドで相次いでかわされてしまい、9番手に後退。その後は後続をしっかり抑え抜いたものの、惜しまれる9位でのゴールとなった。そして奥住もファステストラップ狙いで行くも、すでにピークを過ぎていたタイヤでは、それもままならず。1周遅れでの39位となった。

今回の鳥羽は、まさに磐石だった。トラブルも完全に癒えて、序盤こそ激しくトップを争うも、少しも動じることなく周回を重ねていく。SC明けには完全に振り切り、インディペンデントカップでは圧勝! 今季2勝目をマークして、総合でも19位に割って入った。

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  • DRIVERSATO
    ITSUKI

    スタートはやっと普通にできて、SC入るまではいい感じで走れていましたが、SC明けから流れを崩してしまいました。1コーナーで並ばれて、そこから順位を落としてしまって。改善できたところもあるんですけど、結果的に順位を落としているので、まだまだですね。レース中の動きとか位置取りがまだ下手なので、そこはなんとかしないと。予選順位がいい時こそスタートを決められれば、というのがまずひとつ。SC後の動きももっと研究して、改善したいと思います

    佐藤 樹
  • DRIVEROKUHIRA
    JIEI

    昨日が6位で良かった分、今日はもうちょっと前でレースしたいな、と。スタート自体は普通でしたが、直後が大混戦で、ノーズ入れたところに切り込まれて、ウィングが曲がってしまって。そこから防戦一方だったばかりか、最終コーナーでぶつかっちゃって、またウィング曲げちゃったので、ピットに入りました。直してファステストを狙いにいったんですが、タイヤにはフラットスポットもできていたので、仕方ないですね。でも、タイムは速いし、昨日は多少目立っていたのかなと思っていますので、今後は未定ですが、チャンスがあれば絶対挑戦して、今回みたいに目立てればと思っています

    奥住 慈英
  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    今日はまったく問題なしでした。本当に細かいところで目配せしてくれて、メカのみんな、一生懸命やって直してくれたので、絶対に優勝しようって、必死になって走りました。湧也くんや玲次くんに教えてもらって、鍛えられていることを、今日は全部発揮することができて、本当に良かったです。今日はいいレースできました。昨日の鬱憤も晴らせましたし、これで流れをまた持ってこれたんじゃないでしょうか

    鳥羽 豊
  •  
  • DIRECTORHIRAKI
    YUYA

    昨日の鳥羽さんは、アクセルのセンサーが突然死んでしまって。今日は全部交換して、それで何も問題なく走ってくれました。鳥羽さんらしさを、やっと取り戻してくれたと思います。

    樹は昨日、スタート失敗しましたが、今日は成功させられたのは、すごく良かったですね。ただ、リスタートの時に行かれちゃったのは、すごくもったいなかったですし、そこをうまくリカバリーできれば、もっといい順位、トップ5は全然見えてくると思います。表彰台も見える速さはあるので、もうちょっと頑張って欲しいです。

    奥住はスポット参戦ということで、いろいろ失敗もありましたが、速さ的には問題なく、自分のやるべきことも分かっていました。昨日は6位でしたし、今日はウィング交換になりましたが、トップと同じぐらいのペースで走れていましたので、すごく良かったと思います

    平木 湧也

NEXT RACE

シリーズ半ばのFIA-F4は、3週間ごとに行われる、まさに「真夏の3連戦」です。8月26〜27日には鈴鹿サーキットで第4大会が、9月16〜17日にはスポーツランドSUGOで第5大会が行われます。まさに息つく暇がないというか。ただ、鳥羽は鈴鹿を欠場。平木湧也監督とともに海外レースを視察するためですが、それが何を意味するかは、またあらためて報告させていただくということで……。

さらにその2大会の間、9月2〜3日にはスーパー耐久の第5戦が控えています。舞台となるのは「HELM MOTORSPORTS」ホームコースである、モビリティリゾートもてぎです。とはいえ、まだST-Xクラスでは勝っていないんですが、今年こそ勝ちます。勝って、相性抜群のホームコースとしますので、引き続きご期待ください。きっと期待は裏切りませんよ!

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