

2023年も「HELM MOTORSPORTS」はスーパー耐久と併せて、全7大会・14戦での開催が予定されているFIA-F4選手権に挑む。4年目となるシーズンは、2022年のインディペンデントカップ王者の鳥羽豊、そして佐藤樹がフル参戦となる。さらに今大会は奥住慈英がスポットで参戦。昨年までメーカー育成ドライバーだった奥住が、環境を改めて今年初めてFIA-F4に挑む。
第2大会の鈴鹿では、佐藤が予選で好調。5番手、7番手を獲得していたが、フォーメイションラップで液体が撒かれたことで、セーフティカースタートとなった第3戦は、その後のリスタートとともにダッシュが鈍り、6位に。第4戦もスタートの出遅れが最後まで響いて、12位に甘んじた。つまり、課題はもう明らかだ。スタートの精度さえ高めれば。
鳥羽は予選でクラッシュし、しかもその際にタイヤを4本とも痛めたため、最後尾に後退。マシンのダメージはほとんどなく、乗れていたからこそ勢い余ってのアクシデントだっただけに、決勝でのオーバーテイクショーが期待されたが、2戦ともにSCが入っては手足をもがれたも同然。クラス10位、6位まで上がるのが精いっぱいだった。しかし、乗れているのは紛れもない事実だ。それはこの間に行われたスーパー耐久でも実証されている。
一方、奥住にとっては今シーズン初のFIA-F4だ。しかも、ライバルの多くが第1大会で富士を戦っているというハンデはあるが、このカテゴリーを3シーズン戦った経験もまたある。奥住にとっては、自身を再確認するためのレースでもあるのだ。
総合では佐藤が5番手、奥住が8番手から臨む、決勝レース第5戦。しかし、注目のスタートで佐藤は出遅れ、1コーナーで奥住の先行も許してしまう。奥住が7番手、佐藤が8番手で1周目を終えようという直前に、セーフティカー(SC)が導入されてしまう。ヘアピンで接触し、止まった車両があったためだ。
SCの先導は2周に渡り、リスタートでのポジションアップに期待がかかるも、こういう時の対応はまわりも慣れたもので変動はなし。奥住、佐藤ともにしばらく様子見の展開が続いていく。9周目に佐藤が1台の先行を許すも、逆に奥住は激しい攻防の末に13周目、前の車両をとらえて6番手に。奥住は6位、佐藤は9位で、揃って入賞を果たした。
一方、鳥羽はもちろんトップ発進。インディペンデントカップのライバルを寄せつけないばかりか、若手と対等に渡り合っていた。しかし、9周目に入って鳥羽は失速。いったんペースを取り戻すも、やがてエンジンは完全に吹けなくなり、ピットに戻ってリタイアとなった。
後半、ペースがかなり厳しくて、付いていくのも難しかっったです。なんかスタートも軽いイップスみたいになっていて、練習だとうまくいっていたんですが、決勝でまたミスがあって、そこをまずなんとかしないと……という感じですね。次、頑張ります
バトル自体は普通に、落ち着くことが大事なので、あんまり無理せず。それでプライベートトップまで行けたのは良かったんですが、まぁ前の車の真っすぐが速くて(苦笑)。ただ、コーナーは速かったので、明日はその真っすぐを速くするために改善するというより、今の車でどういうバトルして、どういうレース展開に持っていけば、ひとつでも上の順位で終われるかを今は考えて、車はいいバランスだと思うので、そこだけを追求していきたいと思います
エンジンが吹けなくなっちゃって。2コーナー向かうところの下りで、止まってしまったんです。それでもアイドリングはかかるんですよ。そこで置いておいたら、またかかって。じゃあ完走だけしようかと、もう一回走り始めてみたら、また今度は300Rで。こりゃもうダメだって、諦めました。けっこういい感じで乗れていて、若手たちともかなり戦えていたので残念です。ついていないです、ここんとこ。でも、しょうがない、明日頑張ります!
日曜日の早朝に行われた、決勝レース第6戦は佐藤が9番手、奥住が10番手からのスタートに。天気予報では崩れるとされていたが、FIA-F4は雨を免れ、このレースウィークはすべてドライコンディションでの走行となった。
懸案のスタートを佐藤が完璧に決め、コカコーラコーナーの進入までに6番手にまで浮上する。そして奥住もひとつ順位を上げていたが、1周目の激しい攻防の最中にフロントウィングを傷めていた。そのため、次第に順位を落とす羽目に……。
一方、トップグループから大きく遅れず、チャンスを待ち続けていた佐藤。だが、5周目に1コーナで止まった車両があり、SCが導入されたことが佐藤にとって、運命の分かれ道となってしまう。さらにその直前には奥住が最終コーナーの接触で、さらにフロントウィングを痛め、やむなくピットイン。コースには復帰を果たしていた。
2周後に、SC先導が終了し、リスタートが切られる。だが、佐藤の加速が今ひとつ。前の5台から引き離され、1コーナーにはポジションキープで飛び込んだものの、インフィールドで相次いでかわされてしまい、9番手に後退。その後は後続をしっかり抑え抜いたものの、惜しまれる9位でのゴールとなった。そして奥住もファステストラップ狙いで行くも、すでにピークを過ぎていたタイヤでは、それもままならず。1周遅れでの39位となった。
今回の鳥羽は、まさに磐石だった。トラブルも完全に癒えて、序盤こそ激しくトップを争うも、少しも動じることなく周回を重ねていく。SC明けには完全に振り切り、インディペンデントカップでは圧勝! 今季2勝目をマークして、総合でも19位に割って入った。
スタートはやっと普通にできて、SC入るまではいい感じで走れていましたが、SC明けから流れを崩してしまいました。1コーナーで並ばれて、そこから順位を落としてしまって。改善できたところもあるんですけど、結果的に順位を落としているので、まだまだですね。レース中の動きとか位置取りがまだ下手なので、そこはなんとかしないと。予選順位がいい時こそスタートを決められれば、というのがまずひとつ。SC後の動きももっと研究して、改善したいと思います
昨日が6位で良かった分、今日はもうちょっと前でレースしたいな、と。スタート自体は普通でしたが、直後が大混戦で、ノーズ入れたところに切り込まれて、ウィングが曲がってしまって。そこから防戦一方だったばかりか、最終コーナーでぶつかっちゃって、またウィング曲げちゃったので、ピットに入りました。直してファステストを狙いにいったんですが、タイヤにはフラットスポットもできていたので、仕方ないですね。でも、タイムは速いし、昨日は多少目立っていたのかなと思っていますので、今後は未定ですが、チャンスがあれば絶対挑戦して、今回みたいに目立てればと思っています
今日はまったく問題なしでした。本当に細かいところで目配せしてくれて、メカのみんな、一生懸命やって直してくれたので、絶対に優勝しようって、必死になって走りました。湧也くんや玲次くんに教えてもらって、鍛えられていることを、今日は全部発揮することができて、本当に良かったです。今日はいいレースできました。昨日の鬱憤も晴らせましたし、これで流れをまた持ってこれたんじゃないでしょうか
昨日の鳥羽さんは、アクセルのセンサーが突然死んでしまって。今日は全部交換して、それで何も問題なく走ってくれました。鳥羽さんらしさを、やっと取り戻してくれたと思います。
樹は昨日、スタート失敗しましたが、今日は成功させられたのは、すごく良かったですね。ただ、リスタートの時に行かれちゃったのは、すごくもったいなかったですし、そこをうまくリカバリーできれば、もっといい順位、トップ5は全然見えてくると思います。表彰台も見える速さはあるので、もうちょっと頑張って欲しいです。
奥住はスポット参戦ということで、いろいろ失敗もありましたが、速さ的には問題なく、自分のやるべきことも分かっていました。昨日は6位でしたし、今日はウィング交換になりましたが、トップと同じぐらいのペースで走れていましたので、すごく良かったと思います
FIA-F4
JAPANESE
CHAMPIONSHIPQF
COMMENTS
ITSUKI
今、いけるってところで赤旗が出たり、渋滞があったりして、難しい予選でしたけど、とりあえず3番手、4番手ということで、もう少し上を狙いたかったですが、しょうがないと思います。戦える位置ではあると思うので、スタートを決めて、表彰台獲れるように頑張りたいと思います
JIEI
ラップタイム自体は速いと思うので、レースの展開次第ではどうにでもなるかな、っていう感じです。少しアンダー気味ではありましたが、最後の方、僕は7秒フラットでラップできたので、まわりの状況はあまりよく分かりませんが、それは自分の強みなのかなと思っています。決勝はぶちかまします!
YUTAKA
悪くないですね、昨日から流れが良くなっています。レースはそんなに弱くないので、レースは頑張って前の方に、さらに行けるようにします!