ヘルムモータースポーツ

FIA-F4SUGO2023.9.16-17
FIA-F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP

FIA-F4
JAPANESE
CHAMPIONSHIP
RACE REPORT2023.9.16-17

ウェットの予選に、佐藤、鳥羽、ともにスリックタイヤで挑むも……
速さはあっただけに、激しく追い上げた決勝。これを今後に活かせれば!

2023年も「HELM MOTORSPORTS」はスーパー耐久と併せて、全7大会・14戦での開催が予定されているFIA-F4選手権に挑む。4年目となるシーズンは、2022年のインディペンデントカップ王者の鳥羽豊、そして佐藤樹を擁して戦う。

スポーツランドSUGOが舞台の第5大会には、前大会欠場の鳥羽も復帰。今季まだ2勝しかしておらず、目下のランキングは7位ながらラスト3大会、大いにまくってくれるはずだ。

佐藤も全大会の鈴鹿では、苦手としていたスタートも克服。ここまで5回の入賞を果たしているが、それだけでは物足りなく感じているはず。予選で好位置を得られれば、きっと今季最高の結果を残してくれるだろう。

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QUALIFYING【公式予選】9月16日(土)
【天気】曇り 【路面状況】ウエット

FIA-F4の専有走行は今大会も木曜日から開始され、好調だったのが佐藤だ。2組に分けられた最初のセッションで1分25秒488を記録して2番手、全車走行した次のセッションでも1分25秒481で3番手だったからだ。鳥羽は最初のセッションこそ1分28秒219を記すに留まり、クラス5番手だったものの、次のセッションで1分26秒587まで縮めてクラストップにつけ、ようやく本領発揮となった。

だが、佐藤は接触を受けてタイヤを痛めており、使い込んだタイヤで金曜日は走らざるを得ず。最初のセッションで1分25秒313にまでタイムを詰めたものの、トップは1分24秒台に突入し、佐藤は8番手。鳥羽はクラス2番手ながら、1分26秒191はトップからコンマ03秒と遅れず。練習の締めとなるはずだった最後のセッションは、あいにくの雨模様。後半にはやむも、あえて濡れた路面を鳥羽は積極的に走り続け、最後はあわやガス欠の事態にまで。佐藤は路面が乾き始めた、ごく少ない周回を走るに留めていた。

雨は金曜日の夜に再び降り始め、土曜日早朝の路面にも残したほど。しかし、すでにやんでいたことから、川などはできておらず、いわゆるダンプコンディションに対し、ドライバーとチームの思惑は一致し、ドライタイヤ(スリックタイヤ)で臨むことになった。A組では、佐藤と鳥羽の他には、もうひとりしかドライタイヤを装着したドライバーはいなかった。

開始早々、赤旗が出されて計測が中断される。いったい何が? モニターには驚愕の光景が。なんと鳥羽がSPコーナーでコースアウトしていたのだ。その前にもS字でスピンをしていたが、その時はすぐ復帰できていたのに……。赤旗原因と特定された鳥羽は、その後の走行を許されず。

再開後、トップはいきなり1分34秒台に乗せたのに対し、佐藤は1分40秒586がやっと。次の周も1分39秒378で、ドライタイヤにはまだ早すぎたのかと思われた。だが、次の週にはなんと1分36秒572に! ドライタイヤにようやく路面が合ってきたのだ。ならば次の周には……。しかし、その直後に1コーナーでコースアウトした車両があり、赤旗が出されてしまう。計時モニター上には「残り8分」と記されていたから、もう1回再開されれば、まだまだタイムは縮められたに違いない。しかし、無情にも「終了」とのアナウンスが。オリジナルのタイムスケジュールが優先されたのだ!

そのため、ベストタイムでは8番手、セカンドベストタイムに至っては11番手に佐藤は甘んじてしまう。鳥羽に至っては、最後尾スタートも余儀なくされていた。不運としか言いようがない。

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  • DRIVERSATO
    ITSUKI

    最後の赤旗さえなければ、確実にポール獲れるぐらいの速さはあって、途中から乾いてくるのは予想できて、普通に走れば絶対にポール獲れるなって。判断は間違っていなかったと思いますが、こればっかりは仕方ないですね。あと1周あれば絶対タイム出る感じだったし、せめて再開してくれれば……。速さはあったので、追い上げます、頑張ります!

    佐藤 樹
  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    すいません、チームが僕のことを信じて、スリックで送り出してくれたのに、その期待を裏切るような結果で、本当にすいません。僕の赤旗で、樹のポールも逃してしまいましたので、もう僕はこれで引退しようと思っています。今までありがとうございました(笑)。って、もっと慎重に行くべきだったなと。慎重には行ったんですが、信じられないぐらい滑って、グラベルにハマって出られなくなって。開き直って、後ろからガンガン行きます。頑張ります!

    鳥羽 豊

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RACE 1【決勝レース第9戦】2023年9月16日(土)
【天気】曇り 【路面状況】ドライ

佐藤が16番手、鳥羽が最後尾の44番手から臨むこととなった、決勝レース第9戦は17周の争い。もう、ふたりのオーバーテイクショーに期待するしかない。路面は完全にドライに転じており、不確定要素は何もないだけに、行ってもらうだけ。

すると、佐藤が苦手とするスタートを完璧に決め、一気に2台をパス。鳥羽もオープニングラップだけで6台を抜き、クラス12番手で戻ってくる。速さは本物だ。この調子なら……と、さっそく思わせた瞬間にセーフティカー(SC)が。2周目の4コーナーで接触があり、1台がコース脇に止まったからだ。さらに鳥羽は1台を抜いていたが、これは痛い。

バトル再開は6周目から。リスタートでの逆転はかなわなかったが、佐藤は前の車に遅れず続く。その周のうちに1台をかわし、さらに8周目の1コーナーでは前を行く車両に接触も。その脇をすり抜け、ついに10番手に。勢いに乗る佐藤は14周目の1コーナーで9番手に上がり、なおも追撃の手を緩めず。最後はコンマ5秒及ばなかったが、9位でゴールし、貴重なポイントを獲得した。

一方、リスタート後に鳥羽は順位を落としていた。攻めの姿勢が裏目に出て、SPコーナーでスピンを喫していたのだ。幸いコース復帰なったことで、再び追い上げを敢行するも、クラス11位に上がるのがやっと。ポイント獲得も果たせなかった。

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  • DRIVERSATO
    ITSUKI

    スタートが決まって2台抜けて、その後もいい感じで、するする抜けたので、それは良かったと思います。最後、もう1台いきたかったですが、なかなか難しかったですね。ペースは良かったので、もっと前だったら、もっと戦えたかと思いますが、それは言ってもしょうがないので。明日もまた後ろからですが、頑張ります。スタートがなんか、うまくいったんですよ!

    佐藤 樹
  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    ちょっと先の集団が離れていたので、とにかく最終を乗せていこうとおもって、それにはSPのインから行かなきゃダメだと思って、無理して入っていったんです。そしたらオーバーが出ちゃって入りきれず、外の縁石越えて。戻ってこられれば良かったんですけど、一瞬そこでグリップ戻したことでスピンしてしまいました。もったいなかったですね。確実に4位ぐらいまではいけたかな? いや〜、残念です。明日はまた、これで対策は分かりましたので、頑張ります。

    鳥羽 豊

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RACE 2【決勝レース第10戦】2023年9月17日(日)
【天気】曇り 【路面状況】ドライ

日曜日の早朝に行われた決勝レース第10戦も、17周での争いだ。ここでは佐藤は22番手からのスタートとなる。果たして再び追い上げなるか? スタート進行中に霧雨が舞うが、すぐにやんでコースを濡らすまでには至らなかった。

またも佐藤はオープニングラップのうちに2台をパス。もはやスタートは克服できたようだ。鳥羽も8台を抜いて、早々とクラス12番手に躍り出る。次の周には10番手にポイント圏内に持ち込んだ。

その後も佐藤は前を行く車両をとらえ続け、11周目には12番手に。鳥羽もその頃、クラス5番手にまで浮上。こうなれば、佐藤には入賞の、そして鳥羽には表彰台獲得の期待がかかる。しかし、両者とも前半のプッシュでタイヤを使い果たしたか、そこから先の壁が厚い。結局、それ以上のポジションアップはならなかった。それでも鳥羽の記したベストラップ、1分26秒267はダントツのクラストップ。佐藤もまた上位陣に引けを取らなかっただけに……。この勢い、今後に活かしていただこう!

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  • DRIVERSATO
    ITSUKI

    10個ぐらい上げてきましたし、ペースも良かったのに、23番手スタートだったから……。速さはあったのに、しょうがないかなと思います。あとは結果につながれば。まだオートポリスともてぎがあるので、そこで表彰台を獲得できるように頑張りたいと思います。内容は悪くなかったと思っているので、またやれることをやっていくだけです。

    佐藤 樹
  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    ちょっとは鬱憤晴らせましたね。今回はスタートダッシュがちょっと決められなくて、慎重に行きすぎた分だけ、時間かかっちゃったですね。時間かけなければ、もっと前まで行けていたかもしれないな、っていうのはありますけど、でもまぁ、最後尾からここまで来られたので良しとして、次につなげます。オートポリスでは絶対いいレースをします!

    鳥羽 豊
  • DIRECTORHIRAKI
    YUYA

    練習では車のバランスはすごく良かったし、タイムもすごく良かったのですが、予選がウエットコンディションになって、僕たちはドライタイヤを選択して、結果としてはダメでしたが、ポール獲りに行くなら、あの時にドライタイヤを選択するのは『アリ』だったと思います。判断は間違っていなかったと思いますが、ただ鳥羽さんが1周目でスピンしているので、ウエットタイヤで行かせたほうが良かったかもしれないし、樹もポール獲れたかもしれないし、そこは反省かなと思っています。レース展開は2台とも追い上げになって、樹はしっかりスタートを決められたし、速さもあったので結果以上の自信になったでしょう。鳥羽さんは昨日、焦っちゃった部分もありましたが、今日のレース2は落ち着いて行けて5位まで上がってきたので、良かったと思います。次のオートポリスで、なんとかいい成績残したいと思います。

    平木 湧也

NEXT RACE

FIA-F4の次なる戦いは、10月14〜15日のオートポリスになります。この間、スーパー耐久も行われないため、「HELM MOTORSPORTS」にとっては遅い夏休み、いや秋休みになります。予選での悔しさはありますが、今大会の佐藤、鳥羽揃って決勝の追い上げは補って余りあり、きっといい余韻に浸れるはずです。とはいえ、マシンのメンテナンスは欠かされず、テストにも有益な時間が充てられることでしょう。英気も養って、より活性化した「HELM MOTORSPORTS」の躍進に、引き続きご期待ください。

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