SUPER TAIKYU ROUND 5MOTEGI2023.9.2-3

SUPER TAIKYU
ROUND 5
RACE REPORT2023.9.2-3

惜しまれる序盤の接触〜コースアウト
ホームコースに錦を飾れず、無念の4位に……

チーム創設から4年目となる「HELM MOTORSPORTS」は、今年もスーパー耐久、FIA-F4に挑む。今季5戦目となるスーパー耐久は、モビリティリゾートもてぎで「もてぎスーパー耐久5Hours Race」として開催される。ST-Xクラスで「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」をドライブするのは、鳥羽豊と平木湧也、平木玲次の3人だ。

前回のオートポリスでは今季2回目のポールポジションを奪い、決勝も大半をリードした。しかし、終盤に出されたFCY(フルコースイエロー)に対し、2番手の車両が提示直前にピットに入ったことで逆転を許したのは、なんとも痛手だった。20秒ほどの差を最後は10秒を切るまでとしたが、無念の2位に……。速さは確実にあっただけに、悔しい週末となっていた。

だが、その無念を晴らすに、今回は最高の舞台だ。そう、もてぎはチームのホームコース! ST-Xクラスではまだ勝ったことがないが、勝てれば相性抜群のホームコースと称することができる。ウェイトハンデは40kgとなったが、ランキングトップは倍以上の85kg。一気に差を詰める、絶好のチャンスだ。

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QUALIFYING【公式予選】2023年9月2日(土)
【天気】晴れ 【路面状況】ドライ

9月に入っても猛暑が続くが、どうやらこの週末は雨の心配はせずに済みそうだ。走行開始は木曜日から。メニューは順調にこなされていくが、猛烈な暑さが路面コンディションを絶えず変化させるから始末が悪い。それでも土曜日の午前に行われたウォームアップでは、平木湧也が1分54秒270をマークしてトップ。このセッションでは、併せて鳥羽がロングランも実施。1分57秒台でコンスタントにタイムを刻み、予選、決勝ともに手応えを得られていた。

午後からはいよいよ予選。先に行われたグループ2は、上空に“夏の雲”が浮かんで、温度を抑えてくれたおかげか、総じてタイムを上げていた。その意味では鳥羽も平木湧也も、自信を持って臨んだはずだったが……。

まずはAドライバー予選で、鳥羽がしっかり決めてくれた。計測2周目からの最初のアタックはタイヤが温まりきれず、1コーナーでアンダーステアを出してしまい、1分56秒264で3番手に甘んじるも、すぐに気持ちを切り替えて走りを修正。続いてのアタックでは、1分54秒439を叩き出して、トップに躍り出る。

だが、Bドライバー予選に臨んだ平木湧也は……。計測2周目からのアタックながら、なんと2分0秒768で2分すら切れず。続いてのアタックも1分53秒743に留まり、なんとトップからコンマ8秒差の6番手に。幸い、鳥羽が作ったマージンが効いて、「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」は2番手、フロントローからのスタートとなるが、予選後の平木湧也は反省しきりだった。

なお、この後に行われたCドライバー予選では、平木玲次が決勝に使用するタイヤのスクラブを行った後、ユーズドタイヤで時間いっぱい走行。1分57秒293をベストに5番手ながら、決勝に向けて引き続き好感触を得ることとなった。

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QF
COMMENTS

  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    計測2周目からアタック行ったんですが、1コーナーでド・アンダーになって、まだ温まっていなかったので。じゃあ、これは確認の1周にしようってうまく切り替えられて、ラインとかそれまでにできていなかったことを復習しました。それが意外に冷静にできて、次のアタックは死ぬ気で行こうと思って、1コーナーから突っ込んでいって、突っ込んだ以上は向きを変えることに集中して、なるべく早めのアクセルで行くことができたので、良かったです。湧也くんがうまくいかなかったですが、それでも2番手なので、決勝でトップまで上り詰めることができたら完璧ですね。明日はそこを目指して頑張ります。

    鳥羽豊
  • DRIVERHIRAKI
    YUYA

    1周目は無難に行き過ぎちゃって、『もうちょっといかないとな』と思って行ったら、今度は行き過ぎました、ちょっと飛び出しちゃって終わりです。終了です……。やっちゃったって感じですが、決勝でその分、頑張ります。

    平木湧也
  • DRIVERHIRAKI
    REIJI

    決勝で使うタイヤを2セットスクラブして、その後ユーズドタイヤで走行しましたが、バランスとしては悪くない感じなので、決勝想定のロングランを。いいペースをどれだけ刻めるかで、順位は変わってくると思うので、じっくり行きます。こないだみたいにFCYでガラッと展開変わることもあると予想して、しっかり準備していきます。そろそろ勝ちたいです!

    平木玲次

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RACE【決勝レース】2023年9月3日(日)
【天気】晴れ 【路面状況】ドライ

もてぎで5時間レースが行われるようになって6回目。最多周回数は2018年と2021年の150周。この記録が更新されるか、大いに注目された。願わくは、「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」による更新であることも。

今回は早朝にピットウォークが実施され、その直後には15分間のウォームアップが設けられていた。ここは平木湧也の走行となるも、1周の計測で走行を終える。これはブレーキからの振動を訴えたため。大事をとってローターが交換される。

スタートを担当したのは鳥羽。2列目に並んだ2台はプロを充て、早めの勝負を仕掛ける構えながら、GT-Rのターボパワーを炸裂させて、オープニングラップの逆転を阻む。10周目に1台、15周目にもう1台の先行を許した鳥羽ながら、トップは視界に収めて離さない。ここまでは順調そのもの。ところが、30周目のS字コーナーで信じられない光景が。

なんと「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」がコースアウトしているではないか! バックマーカーを抜こうとして接触していたのだ。即座にFCYが出され、復帰を果たすも、このアクシデントに対し、後にドライビングスルーペナルティを命じられ、勝負権を失ってしまう。

37周目、Aドライバーに義務づけられた、75分間をこなしたところで鳥羽はピットイン。ここからは平木湧也の番だ。予選で失った自信を取り戻すべく、快調に周回を重ね、68周目にピット作業違反によるドライビングスルーペナルティを課せられた車両があって、1ポジションアップ。レースはまだ折り返しも過ぎていないから、何が起こるか分からない。諦めずに走行し、2時間40分経過した78周目に平木玲次に第3スティントを託す。

平木玲次も諦めない姿勢は一緒。ピットタイミングの異なる車両があって、ひとつポジションを上げ、さらに91周目に1台をかわして4番手に浮上する。118周目、ゴールまで残り1時間を切ったところで、再び平木湧也がドライブ。前も後ろも離れた状態の中、トップとは1周遅れとなってはいたが、少しも遅れず周回を重ねていたのは、それだけのポテンシャルがあることを示そうという、平木湧也の意地でもあった。

「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」は146周を走破し、4位でフィニッシュ。ランキングは2位のままながら、トップとの差を7.5ポイントにまで詰めていた。

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COMMENTS

  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    S字にバックマーカーがいて、S1で入り込むところまで追いついたので、パッシングもしていたからインに飛び込んでいったら、向こうもインに飛び込んできたので、さらにインに入ったんですよ。向こうも見えていないとは思えないけど、リヤが滑ってしまったのか、それで当たってきたんですよ。フロントにドーンと当たった衝撃で、バランス崩して回っちゃったんです。今、思うと抑えていくべきだったかなと。前回もやらかしているので、チームに申し訳ない。ペースは良かったので、よけいもったいない。でも、あと2戦あります、まだまだ頑張ります。

    鳥羽豊
  • DRIVERHIRAKI
    YUYA

    鳥羽さんのコースアウトがもったいないですけど、しょうがないですよね。そこから挽回はできたと思うので、ペースも良かったですし、ポテンシャルは高かったと思っています。ポイントは差がちょっと詰まりましたし、まだチャンスはあると信じて頑張ります。

    平木湧也
  • DRIVERHIRAKI
    REIJI

    すごくレース展開も良かったですが、鳥羽さんのスティントで接触があって、ドライビングスルーももらったのが、結果に大きく影響してしまいました。ただ、その前後のペースもすごく良かったですし、チームとしての速さは間違いなくあったので、ランキングトップのチームもトラブルで沈みましたから、そんなにネガティブには僕はなっていなくて。逆にウェイトを足さない状況で次に挑めるので、岡山は何としてもトップ獲ります!

    平木玲次

NEXT RACE

スーパー耐久のシリーズ第6戦は10月21〜22日に、岡山国際サーキットで5時間レースとして開催される予定です。トップとの差はまた縮まりましたし、連覇を目指して残り2戦を絶対に諦めず、勝ちに行きます!

その間に9月16〜17日にはスポーツランドSUGOで、10月14〜15日にはオートポリスでFIA-F4の第5大会、第6大会を挟みます。

スーパー耐久、FIA-F4、いずれのレースも、そろそろ厳しい暑さから解放されることでしょう。HELM MOTORSPORTSは涼しい顔をして、スッと結果を残したい。どうぞご期待ください。

HELM 公式マガジンサイト「The Helm Times」でHELM MOTORSPORTSの次戦レース情報、ポイントランキング、レース中のショート動画など最新情報を発信中!

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