SUPER TAIKYU ROUND 6OKAYAMA2023.10.21-22

SUPER TAIKYU
ROUND 6
RACE REPORT2023.10.21-22

アンダーステアに悩まされ続けたレースウィーク
予選5番手からスタートを切り、終盤の力走も及ばず決勝も5位に終わる

チーム創設から4年目となる「HELM MOTORSPORTS」は、今年もスーパー耐久、FIA-F4に挑む。今季6戦目となるスーパー耐久は、岡山国際サーキットで「スーパー耐久in岡山」として開催される。ST-Xクラスで「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」をドライブするのは、鳥羽豊と平木湧也、平木玲次の3人だ。

モビリティリゾートもてぎで行われた第5戦は、第1ドライバー予選で鳥羽がトップとなり、決勝も2番手からスタート。決勝も順調に周回を進めていたが、序盤にコースアウトがあって、勝負権を失ってしまう。それでもしっかり4位完走を果たした結果、ランキングトップとの差を7.5ポイントまで詰めることとなった。

岡山国際サーキットを舞台とする第6戦は、2グループ開催の3時間レースとして競われ、ドライバー交代を伴うピットストップは2回、Aドライバーは60分以上の走行が義務づけられている。ウェイトハンデは40kgのままとあって、さらに重いチームより前でゴールしたいところだ。なお、今回ST-Xクラスは久々に7台での戦いとなる。

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QUALIFYING【公式予選】2023年10月21日(土)
【天気】曇り 【路面状況】セミウエット〜ドライ

金曜日こそ雨に見舞われたものの、予選が行われる土曜日以降は、予報では降らないとされていた。もっとも今回も木曜日から練習を開始し、ドライコンディションでも走っており、さらにフルウェットだったのは金曜日の午後からの専有走行のみ。しっかりとマイレージは稼げており、「ドライだろうが、ウエットだろうが、どちらでも!」と行きたいところだが、ひとつ懸念材料となっていたのが、アンダーステアに苦しんでいたことだった。セッティングにはトライ&エラーが重ねられていたが、なかなか解消ならず。

それでもラバーが路面に乗り続けていれば、少なからず快方に進んだ可能性もあった。実際、土曜日の朝に行われたフリー走行では平木湧也が1分31秒255を記録し、それまでの最速タイムだったばかりか、トップとの差も著しく縮めていた。

そんな期待を打ち砕いたのが、予選を前にして見舞ったとおり雨だった。サポートレースの決勝が始まる直前に突然強く降り、すぐにはやんだものの、路面をあっという間に水浸しに。鳥羽はAドライバー予選にドライタイヤを装着して走ったが、序盤は慎重な走りを要求され、計測3周目にようやく1分32秒587をマークする。この時点ではトップだったものの、どうやら仕掛けは早すぎたようだ。タイムの伸び幅が少なく、その4周後に1分31秒627を出すも、トップからはコンマ4秒遅れでの4番手に甘んじてしまう。

今回の予選は変則パターンで、Bドライバー予選が最後で、間にCドライバー予選とDドライバー予選を挟むというもの。Cドライバー予選の頃には、もう路面は完全に乾いていて、平木玲次はユーズドタイヤで決勝セットの確認をし、1分32秒193で5番手に。ということで、最後のBドライバー予選は再び予選セットに戻すわけだが、これはいささか効率が悪くあるまいか? しかもST-Xクラスの走行時間は、わずか10分間に限られている。

平木湧也は計測2周目からアタックを開始し、まずは1分30秒550をマーク。続けてのアタックでは1分30秒108まで詰めたが、トップは1分29秒台にも入れており、合算タイムでは5番手に。「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」は、3列目イン側のグリッドから決勝に挑むこととなった。

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QF
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  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    最初に僕が行った時は1コーナー、まだ濡れていて、2コーナーが乾き切っていないのと、あとアトウッドの入口が滑って、ヘアピンもブレーキするところが濡れていたので、制動が伸びましたが、それ以外は大丈夫でした。そんなにアタックは悪くはなくて、いい感じでは来ていましたが、他のチームと比べて早く行きすぎました。みんなは路面の回復を待ってからのタイムだったので、これだけ違うのかというのがあって。これはこれで勉強になりました。難しい状況の時は、そういうふうに考えてやらないといけないんだと。レースペースは今のところ3人とも悪くなさそうなので、決勝はチーム力でどうにかしていきます。

    鳥羽豊
  • DRIVERHIRAKI
    YUYA

    けっこう行ったつもりでしたが……。鳥羽さんと玲次の予選を見てセットを変えていきましたが、すごく良くなったという感じではなくて、タイム差もコンマ6秒ぐらいあって、ちょっと辛い感じです。今週ずっとアンダーステアで、いろいろやっていましたが、解決しきれなくて、ここまでずれ込んできています。コンディションが向上してグリップ上がってきたら良くなってくるかなと思っていたら、雨降ってきたりしたし。ちょっとでもアベレージを上げられるように今夜探して、明日は何としても14号車より前に行けるようにしたいと思います。

    平木湧也
  • DRIVERHIRAKI
    REIJI

    僕の時は完全にドライでセットアップの確認をしていましたが、今週いいバランスが見つけられなくて、Cドライバー予選でもまだ試行錯誤している最中でした。決勝は3時間と短いですから、いいバランスを見つけないとチャンピオンシップが厳しくなるので、しっかり準備したいと思います。

    平木玲次

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RACE【決勝レース】2023年10月22日(日)
【天気】晴れ 【路面状況】ドライ

今回は2グループ開催の3時間レースとあって、午前にグループ2の決勝を行った後、午後からグループ1の決勝が行われた。そのため、ウォームアップは設けられず、日曜日はいきなりスタートということになった。今回もスタートを担当したのは鳥羽。7チーム中5チームがプロドライバーを投入する中、どこまで鳥羽が踏ん張れるかが、この後の鍵を握る。

2番手の車両がフォーメイションラップで動けず、ピットスタートを強いられ、さらにグリーンシグナルの点灯に素早く反応できたことで、「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」は3番手で1コーナーに飛び込んでいく。しかし、予選まで苦しめられていたアンダーステアは解消されておらず、1周目を終えたところで5番手に、2周目には6番手に後退。だが、鳥羽の意地はしっかり見て取れた。

スタートから1時間をわずかに超えた39周目にピットイン。ここで平木湧也にバトンが託される。6番手のままだが、どこまでジェントルマンドライバーに代わったばかりのライバルとの差を詰められるか注目された。62周目には、ついにコース上でひとつ順位を上げ、早い交代を行うチームが現れるたび、また順位を上げ続けて73周目には2番手に浮上。このまま順位を守りたいところだったが、そうはいかなかった。

残り42分となった86周目に、平木玲次に交代。その間に5番手となり、間もなく3番手がピット作業違反でドライビングスルーペナルティを課せられたため、チャンス到来かと思われたものの、逆転には10秒ほど及ばず。ただし、その前にいる車両との間隔も10秒弱。ひょっとしたら、ひょっとする。平木玲次は懸命に差を縮め続け、4番手とは1秒を切るまでに、3番手とも10秒を切るまでとしたが、そこでタイムアップ。「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」はトップとは同一周回の114周を走り抜き、5位でチェッカーを受けた。

この結果、ランキング2位こそ死守したが、チャンピオン獲得の条件は最終戦でポール・トゥ・ウィンを飾ってなお、トップの14号車AMGがリタイアの場合に限定された。

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RACE
COMMENTS

  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    このレースウィーク通して、いいセットアップが見つからなくて。最後、ギリギリ4位争いまでは行きましたが、もう少し……。それは求めちゃいけないのかもしれないけど、楽にレースできる車、耐久である以上、無理してギリギリの領域で戦って、というのではないので、もう少しゆとりを持ちながら、トップ3を追いかけられるような環境であったら、いちばん良かったと思います。何か変えていかないと、次の新しいステップ踏めないと思うので、次の富士までにいろいろみんなで話し合って、いい形になれれば。今年は1勝もしていないので、最後の富士ではなんとか1勝だけは取りつけて、有終の美を飾りたいと思います。

    鳥羽豊
  • DRIVERHIRAKI
    YUYA

    レースウィーク通してアンダーステアが強くて、いろいろやってみましたが、なかなかいいセッティングや方向が見えなくて。すべてのセッションで沈んでいるような状態でした。方向性がまったく見えなかったのが、いちばんの敗因かなと思います。昨日より今日の方が良かったですが、それもちょっと誤魔化し的な、本当にギリギリで走らないとタイムが出ないような感じだったので、トップ3とはペース全然違っていたなとは、正直なところです。そのセットアップの進め方とデータ活用の仕方を考えないと、また同じようなことになってしまうと思います。最後の富士、1勝はしたいと思うので頑張ります。

    平木湧也
  • DRIVERHIRAKI
    REIJI

    全力でプッシュしましたが、あと少しのところが届かなくて。前に出られるよう自分のドライビングも試行錯誤しながら走っていましたが、何かひとつが足りなくて抜くまでには至りませんでした。今週通してスピードも足りなくて、チャンピオンシップ争っている車と比べて、明らかにペースとして劣っていた部分があったので、いいセット見つけられなかったのは反省点です。岡山のコースだけで言うと、すごくアンダーステアがきつかったので、そこを解消しないと富士でも苦労するだろうなというところがあるので、なんとしても富士ではいいセットを確立して、最後は頂点で笑えるように、チーム一丸となって頑張りたいと思います。

    平木玲次

NEXT RACE

スーパー耐久は、いよいよ残すは最終戦だけに。11月11〜12日に富士スピードウェイを舞台とし、4時間レースとして競われますが、ポイントは通常の1.5倍となるボーナスステージでもあります。連覇の可能性は首の皮一枚となりましたが、最後は勝つ! 目指す目標は、これだけです。

それに先駆け、11月4〜5日にはモビリティリゾートもてぎでFIA-F4も、最終大会を迎えます。ギリギリ鳥羽には、インディペンデントカップ連覇の可能性も残されていますので、ここは奇跡が起こるのを期待しましょう。もちろん、佐藤樹の初表彰台にも! 「HELM MOTORSPORTS」は最後まで全力を尽くします。両シリーズの応援、よろしくお願いします。

HELM 公式マガジンサイト「The Helm Times」でHELM MOTORSPORTSの次戦レース情報、ポイントランキング、レース中のショート動画など最新情報を発信中!

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