SUPER TAIKYU ROUND 7FUJI2023.11.11-12

SUPER TAIKYU
ROUND 7
RACE REPORT2023.11.11-12

勝って、有終の美を飾りたかった最終戦ながら、2位でフィニッシュ
ランキング3位でシーズンを終える。この悔しさを今後の糧に!

チーム創設から4年目となる「HELM MOTORSPORTS」は、今年もスーパー耐久、FIA-F4に挑む。今季7戦目、そして最終戦となるスーパー耐久は、富士スピードウェイで「S耐ファイナル 富士4時間レース」として開催される。ST-Xクラスで「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」をドライブするのは、鳥羽豊と平木湧也、平木玲次の3人だ。

岡山国際サーキットで行われた第6戦は、終始アンダーステアとの戦いになっていた。予選は5番手で、決勝も一時は2番手に上がりながら、ピット作業違反もあってドライビングスルーペナルティを課せられ、勝負権は喪失。それでもしぶとく走り続けて5位でフィニッシュ。その結果、ランキングは2位のままながら、チャンピオン獲得にはポール・トゥ・ウィンを飾ってなお、ランキングトップのチームがリタイアした場合のみという、まさに首の皮一枚の状態となった。

しかし、何より今年は未勝利。今年最後のレースで「何がなんでも勝って終わってやる!」とチームは一丸になっている。ウェイトハンデは1/3減量される最終戦ながら、トップの60kgに対して半分の30kgであるメリットは絶対にあるはずだ。

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QUALIFYING【公式予選】2023年11月11日(土)
【天気】雨 【路面状況】ウエット

前回に続き、専有走行が行われた金曜日は雨に見舞われた。それでも走行を開始した木曜日は、やはりドライコンディションが保たれていたから、晴雨どちらに転んでも問題はなさそう。何より前回は最後まで悩まされたアンダーステアも解消され、車のバランスは良好だっただけに、本戦に期待がかかった。

土曜日からは雨の心配はないとの予報だったが、富士スピードウェイも高地にあって、天気が変わりやすい。なんと早朝から霧に見舞われてしまったのだ。午前に行われたウォームアップは視界こそ保たれるようになったが、路面はしっとり濡れたまま。ウエットタイヤを装着して、まずは平木湧也が走行。1分52秒580を記したところで、鳥羽と交代する。路面状態の向上もあって、1分52秒031を記録した後もチェッカーが振られるまで鳥羽はノンストップで走行。

そして、ようやくドライコンディションで走れるかと思われた予選だが、なんと開始直前に小雨がぱらつくように。それでもAドライバー予選の序盤、グループ2が走る頃はまだドライタイヤでもタイムが出せたが、雨足は徐々に増していく。そしてST-Xクラスの番。鳥羽はドライタイヤでコースイン、計測1周目には2番手となる1分53秒870を記し、さぁこれからというタイミングでセクター3ではより強く雨が降り出したため、13コーナーで鳥羽はスピン。もはやドライタイヤではタイムは出ないと判断し、ピットに戻ることに。

ウエットタイヤに交換し、再び鳥羽がコースインした時点で残り計測時間は6分ほど。1分50秒590にまで縮め、さらにもう1周のアタックが許されるも、ここでは1分51秒167と逆にタイムダウンで4番手に留まってしまう。

平木湧也が臨んだBドライバー予選ともなると、もはやドライタイヤの選択余地はなくなっていた。計測2周目からのアタックで1分47秒147を出し、1周のクールダウンを挟んで再度コースを攻めるも、1分48秒539で短縮ならず。その結果、4番手となり、鳥羽との合算タイムにおいても4番手で「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」は、決勝を2列目アウト側のグリッドからスタートすることとなった。

この後に行われたCドライバー予選では、平木玲次が1分50秒621を記録して4番手に。マシンバランスが確認できたこともあり、チェッカーを受けずに走行を終了した。

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QF
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  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    最初はスリック(ドライタイヤ)でけっこう行けていて、「行くぞ!」と思ってセクター1、セクター2までは良かったんですが、セクター3でかなり雨が降っていて、13コーナーを上がっていったら、同じようにアクセル踏んだのにクルっと回ってしまって。もうレイン(ウエットタイヤ)に換えようとなって、入ったんですよ。でも一発目のアタックから行ききれず、どうしてもタイム出せないまま終わってしまいました。タイヤを温めきれなかった。気まぐれな天気にやられちゃいましたね、また。

    天気もそうだけど、自分の実力をもっと上げていかないと、どんな難しいシチュエーションでもうまく対応できる自分にならないと、これからどのレースやるにしても、なかなか力を発揮できないだろうなと。今年のオフのトレーニングはとにかく自分の技術向上に使いつつ、とはいえ明日が決勝で、今年最後のレースなので、みんなで楽しく、だけどてっぺん目指して頑張りたいと思います。

    鳥羽豊
  • DRIVERHIRAKI
    YUYA

    タイヤは迷いに迷って結局、レインで行きました。難しい、本当に難しい予選でしたね。ブリヂストンのレインを使うのは2セット目だし、傾向も読めていないし、結局は1周しかなくて。1回クール入れてもう1周行けましたが、ちょっと無理でしたね。ポール獲れなかったので、もうチャンピオンはなくなっちゃいましたが、優勝目指して、まずは頑張っていこうと。有終の美を飾ります!

    平木湧也
  • DRIVERHIRAKI
    REIJI

    タイヤは300km超えたユーズドだったので、基準タイムをそれなりに出してピットに入ろうかと思いましたが、割といいタイムが出たので「もっと周回して」と言われて。トラフィックもあってクリアでは走れませんでしたが、バランスはすごく良かったので、明日どんな路面でも決勝は力強く走れると思っています。チャンピオンシップの可能性はなくなりましたが、今年1勝もできていないので、最後の最後に優勝できるように、ミスなく走りたいと思います。

    平木玲次

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RACE【決勝レース】2023年11月12日(日)
【天気】曇り 【路面状況】ドライ

今回は全クラス混走の4時間レースとして競われ、ドライバー交代を伴うピットストップの義務づけは3回。Aドライバーの義務走行時間は60分で、ひとりのドライバーは通常1/2、すなわち120分を超えることは許されないが、今回は特別規則によって60%、144分までの走行が許されている。

日曜日は待望のドライコンディションとなり、午前にサポートレースとピットウォークが行われ、昼にはスタートセレモニーが開始。決勝のスタートは12時30分からだ。

今回のスタート担当は平木湧也。ライバルもプロを充ててきたから、スタートと同時に激しいつば迫り合いが繰り広げられる。ひとつでも順位を上げようと平木湧也も力走を見せるも、前を行く車両のガードは固い。2周目のコカコーラコーナーへは3ワイドで飛び込んでいくも、順位変動を許されず。まずはポジションをキープして様子を見ることとするも、突如ペースを上げてきた車両に先行され、15周目には5番手に。ただし、大きく遅れることなく続いていく中、3周目から2分ほど提示された、FCY(フルコースイエロー)時に追い越しがあった車両にドライビングスルーペナルティが課せられ、24周目に「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」は4番手に戻す。さらにドライバー交代を最も遅らせたことで、39周目からトップを走行。1時間20分近く経過した44周目に、平木玲次と交代した。

2番手で復帰した「HELM MOTORSPORTS GT-R GT3」ながら、直後にドライビングスルーを命じるフラッグが! 原因は、ダンロップコーナーでの走路外追い越し。やむなく46周目にピットロードに進んだことで、3番手に後退してしまう……。この時点でのトップとの差は50秒ほど。これを75周目には5秒を切るまでに縮めた平木玲次ではあったが、次の周にトップはピットに入り、コース上での逆転はかなわず。それでもトップに浮上し、少しでもリードを広げようと平木玲次はプッシュし続けた。

そして残り1時間半を切った88周目、再びステアリングを握ったのは平木湧也。ゴールまでの1時間、ラストスティントを鳥羽に託すべく、ショートスティントでつなごうという作戦を採る。トップのままコースに戻り、この時点でのリードは約8秒。これを20秒ほどに広げ、98周目に鳥羽に交代してトップのままコースに送り出すも、十分ではなかった。

追いかけてくるのはプロ。徐々に差を詰められ、112周目にはついにトップを奪われることに。それでも3番手との差は十分にあり、鳥羽はポジションキープを最後まで果たすことになる。だが、優勝は飾れず、今まででいちばん悔しい2位ではなかったか。シリーズランキングでも1ポイント差で3位となってしまった。

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  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    悔しいですね。まぁ、しょうがないですけど。シリーズランキングも2位だったら良かったけど、aprに持っていかれちゃって、でもRC Fがとにかく速かった。ストレートも違えば、入ってくるタイムも全然違って、いや〜今日はかなわなかったな。だからGT-Rもアップデートしないでこのままだと、新しい考え方とか、次のことやらないと、もう勝てないかな……。そのへんは少し考えなきゃいけないと思います。

    ただ今回、エンジニアに助っ人が入ってくれて、いろんな意味で刺激もらえましたし、車を早くするだけじゃなくて、作業の手順や戦略面を改善するだけでも稼げるのが分かったので、そのあたりをもう一度みんなで大反省会をして、やりたいと思います、また!

    鳥羽豊
  • DRIVERHIRAKI
    YUYA

    僕のミスでドライビングスルー食らっちゃったのが痛かったですね。あれで50秒ぐらいロスしちゃって、それがなければいい勝負だったかもしれないですよね。表彰台には乗れたので、すごく良かったですけど、あと少しというところが、けっこうシビアな争いになっているのを実感しました。勝って終わりたかったですけど、勝てる時に勝てなかったのがいちばん効いたと思います。来年、巻き返します。この経験をチームとしても活かしていきたいと思います。

    平木湧也
  • DRIVERHIRAKI
    REIJI

    やるだけやりましたが、思ったより31号車が速くて、なかなか前に行くことは難しかったですね。最終戦でしたけど、去年は24時間で勝てて、そこから勢いに乗れてシリーズも獲れましたが、今年は初戦から噛み合わずに、小さなミスとかトラブルもあって勝ちが遠かったですね。でもチームとして学習することができた1年だったと思います。逆にこれだけ、つらい思いをしたので、チームとしても来年に向けて、次に向けて切り替えられると思うので、しっかり一丸となって来年につなぎたいと思います。

    平木玲次

NEXT...

今シーズンのHELM MOTORSPORTSのレース活動は、これにてすべて終了しました。1年間の支援、応援ありがとうございました。皆様からいただいたパワーが、何より心強かったです。これからオフシーズンに入りますが、来たるシーズンに向けて早くも準備を始めました。

もっと強いチームになります。ご期待ください!

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