2024年の「HELM MOTORSPORTS」はFIA-F4は、過去最多となる4台体制で挑む。新設されたチャンピオンクラスには、第2戦で悲願の初優勝を遂げた森山冬星、2021年のインディペンデントカップ王者で、挑戦を厭わぬHIROBONを擁す。そしてJAF地方選手権タイトルがかけられ、名称一新のインディペンデントクラスは、2022年のチャンピオン鳥羽豊が引き続き参戦し、さらにFIA-F4ルーキーのSAKAI WILLIAMを加えた陣容になる。 鈴鹿サーキットで開催されるはずだった前大会は、台風10号の接近によって延期されたことで、再び約2か月のインターバルを経ての戦いとなるが、この間にテストも重ねられており、スポーツランドSUGOでのレースにブランクを感じることは、まずないだろう。むしろバトルの渇望感が、よりファイターにさせる可能性も! なお、今大会はHIROBONとWILLIAMは欠場となる。
昼になっても、冷たい雨が降り続く状況に変わりはなく、セーフティカー(SC)スタートでのレース開始となった。4周の先導の後、ようやくバトルが開始される。先行車両のスピンにより、ポジションをひとつ上げた森山は、続いて前を行く車両にプレッシャーをかける。
しかし、6周目のSPコーナーでスピンし、止まった車両を回収するため、またもやSCが。時間は刻一刻と経過していき、そのままSC先導のままチェッカーかと思われたものの、結果的にはラスト1周でバトルは再開。リスタートでひとつでも前を狙った森山ながら、逆転はままならず。12周目にチェッカーが振られ、10位でレースを終えた。
インディペンデントクラスではSC離脱後にスピンが相次ぎ、6周目には7番手に順位を上げていた鳥羽。そのままバトルを重ねていれば、きっと順位を上げていただろう。しかし、再びのSC導入が、その機会を奪い……。7位でチェッカーを受けることに。
あの集団だと、まったくタイヤが温まらないです、原因はそれですね。前に行かないと、絶対無理ですね。鈴鹿からずっと不完全燃焼です、早く普通にレースしたいです。とりあえず明日もありますし、やることは一緒なので、しっかりポイント獲れるように頑張ります。
不完全燃焼ですね。それもこれも自分が悪いんです、もう。『雨の鳥羽』と言われるぐらいの練習を積まないと……。いや、でも、こんなに雨、遅いつもりじゃなかったんですけどね。
決勝レース第10戦は、初めてチャンピオンクラスとインディペンデントクラスに分かれて行われることになった。まずはインペンデントクラス。このレースウィークを迎えるに当たって鳥羽には、ある野望があった。スーパー耐久では最終スティントを任され、トップチェッカーを受けたことはなく、FIA-F4では当然ない。「どんな感覚なのか? ぜひ狙ってみたい」という。しかし、前述のとおり、予選ではまさかの展開に。11番手からのスタートながら、ひとつでも順位を上げてくれることが期待された。
だが、日曜日になっても雨はやんでくれず、それどころか雨足はさらに勢いを増していた。定刻どおり、再びSCスタートでの開始となったが、ゆっくりと時間が経過していくばかり。結局、天候の回復が見込めないため、開始から15分経過した4周目に赤旗が出され、ピット待機からまもなくレース終了のアナウンスが。ハーフポイントでのレース成立とはなったが、鳥羽はもちろん11位のまま。ポイントを獲得できずにレースを終えた。
チャンピオンクラスの決勝は定刻より10分ディレイ、そしてさらに10分追加され、20分遅れて、やはりSCスタートで開始となった。しかし、雨はさらに強まる一方。2周目を終える前に赤旗が出され、非情にもレースは終了となり、森山は9位に。結果は残されたものの、レースとしては不成立となった。
とりあえず前が全く見えなくて、再開できる様子ではなかったです。路面も。レースも不成立になってしまったのでしょうがないですし、次に切り替えてオートポリスでは2連勝できるように頑張ります!。
賢明だと思いますよ、判断としては。あのままレースやったら、やばかった。川がもう、全然どこもなくならないし、雨量も多くなって、川も多くなっていたので。何かあれば滑るし、タイヤも全然温まらなかったし。まぁ、しょうがないです。次のオートポリスは好きなサーキットなので。ただ、好きと速いは違うんで(苦笑)。そこはうちの師匠、平木兄弟にご指導いただいて、どうにか表彰台には立てるように頑張ります。いや、優勝したいと思います!
予選はもう、ふたりともアタックする前に終わっちゃいましたし、決勝も両方、SCが出っ放しだったので、いいところなしだったですね。まぁ、この難しいコンディションで、クラッシュなく無事に戻ってきてくれたのは良かったと思います。切り替えて、次のオートポリスに準備して、しっかりポイント稼げるようにします。オートポリス、もてぎと連戦であるので、しっかりポイント獲るのが大事だと思っています。
冬星がFIA-F4の日本代表として、FIAモータースポーツゲームスに出ることになりました。僕も行きます、管理者として。本当は服部(尚貴)さんが行くはずだったんですが、僕が代打で。モータースポーツのオリンピックのようにしたいみたいなので、初めての代表としてチームで行けるのは、すごく光栄なことだと思っています。
FIA-F4
ROUND 9&10QF
COMMENTS
TOSEI
雨量は昨日とそんなに変わらなくて、タイミングも僕は悪くなかったですし、前も開けていたので位置取りは完璧だったんですが、タイヤがまったく機能しなくて。その原因がまったく分からなくて、『う〜ん』って感じですね。まったく分からない。決勝もどうなるか。昨日は3番手タイムだったので、コンディション関係なしに、雨は良かったぐらいなので悔しいですね。
YUTAKA
赤旗が出る前はすごく来ていて、『こりゃ、行けるぞ』って。さぁ、行こうと思ったら、赤旗が出ちゃって。『しょうがないな』って一回入ってきて、それで出ていったら、まったくリヤがグリップしなくなっていて……。『なんでだろう』と思って走り続けていたら、スピンしてしまいました。決勝はそのあたりを踏まえた上で、内圧を落としていくこととします。いや、雨でも全然行けるなって気がしていたんですけど、決勝で憂さを晴らしますよ!