FIA-F4 ROUND 9&10SUGO2024.09.21-22

FIA-F4
ROUND 9&10
RACE REPORT2024.09.21-22

雨に撹乱された、東北のレースウィーク
赤旗の連続で、森山も鳥羽も本領発揮できぬまま、レースを終える

2024年の「HELM MOTORSPORTS」はFIA-F4は、過去最多となる4台体制で挑む。新設されたチャンピオンクラスには、第2戦で悲願の初優勝を遂げた森山冬星、2021年のインディペンデントカップ王者で、挑戦を厭わぬHIROBONを擁す。そしてJAF地方選手権タイトルがかけられ、名称一新のインディペンデントクラスは、2022年のチャンピオン鳥羽豊が引き続き参戦し、さらにFIA-F4ルーキーのSAKAI WILLIAMを加えた陣容になる。 鈴鹿サーキットで開催されるはずだった前大会は、台風10号の接近によって延期されたことで、再び約2か月のインターバルを経ての戦いとなるが、この間にテストも重ねられており、スポーツランドSUGOでのレースにブランクを感じることは、まずないだろう。むしろバトルの渇望感が、よりファイターにさせる可能性も! なお、今大会はHIROBONとWILLIAMは欠場となる。

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QUALIFYING 【公式予選】2024年9月21日(土)
【天気】雨【路面状況】ウェット

9月になっても、まだ暑い……、そんな状況を覚悟の上で臨んだものの、そこは東北、ようやく秋の気配を漂わせるようになった。だが、問題は別にあった。雨が降ったり、やんだりを繰り返し、なかなか一定のコンディションとさせてくれなかったのだ。走行が開始された木曜日こそ暑く、ドライコンディションが保たれたが、金曜日からはリセットしなくてはならなくなった。しかも、コースアウトやスピンが相次ぎ、赤旗が連発。まともに周回を重ねることなく、予選を迎えることとなる。
土曜日もまた、雨に見舞われたが、温度が急降下。そのため、コンディションも激変してしまう。まずはチャンピオンクラスの予選。タイヤにしっかり熱を入れるべく、森山はしっかりウォームアップを行い、計測3周目からアタックを行い、まずは1分44秒612を記録し、次の周には1分44秒870を記す。ここまでは順調だった。しかし、開始から10分ほど経過したところで赤旗が出され、なんと間もなく予選終了のアナウンスが! まだまだタイムは伸ばせたはずなのに……。そのため、第9戦は11番手、第10戦は9番手に甘んじてしまう。
続いて行われたインディペンデントクラスの予選も、鳥羽のウォームアップ中に赤旗が出されてしまう。こちらは再開されて。ことなきを得たはずが、再開直後に馬の背コーナーで痛恨のスピンが。それでも諦めず力走を見せた鳥羽は、終了間際に1分52秒975、1分53秒206を出してくるも、セカンドベストタイムは黄旗提示中だったと判定されて、採用されず。そのため、インラップの2分7秒572がセカンドベストに……。基準タイムを満たしておらず、あわや予選不通過も嘆願によって、決勝の出走が認められた。第9戦こそ8番手ながら、第10戦は11番手と、やはり不本意な結果で予選を終えることとなった。

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QF
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  • DRIVERMORIYAMA
    TOSEI

    雨量は昨日とそんなに変わらなくて、タイミングも僕は悪くなかったですし、前も開けていたので位置取りは完璧だったんですが、タイヤがまったく機能しなくて。その原因がまったく分からなくて、『う〜ん』って感じですね。まったく分からない。決勝もどうなるか。昨日は3番手タイムだったので、コンディション関係なしに、雨は良かったぐらいなので悔しいですね。

    森山冬星
  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    赤旗が出る前はすごく来ていて、『こりゃ、行けるぞ』って。さぁ、行こうと思ったら、赤旗が出ちゃって。『しょうがないな』って一回入ってきて、それで出ていったら、まったくリヤがグリップしなくなっていて……。『なんでだろう』と思って走り続けていたら、スピンしてしまいました。決勝はそのあたりを踏まえた上で、内圧を落としていくこととします。いや、雨でも全然行けるなって気がしていたんですけど、決勝で憂さを晴らしますよ!

    鳥羽豊

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RACE1 【決勝レース 第9戦】2024年9月21日(土)
【天気】雨【路面状況】ウェット

昼になっても、冷たい雨が降り続く状況に変わりはなく、セーフティカー(SC)スタートでのレース開始となった。4周の先導の後、ようやくバトルが開始される。先行車両のスピンにより、ポジションをひとつ上げた森山は、続いて前を行く車両にプレッシャーをかける。
しかし、6周目のSPコーナーでスピンし、止まった車両を回収するため、またもやSCが。時間は刻一刻と経過していき、そのままSC先導のままチェッカーかと思われたものの、結果的にはラスト1周でバトルは再開。リスタートでひとつでも前を狙った森山ながら、逆転はままならず。12周目にチェッカーが振られ、10位でレースを終えた。
インディペンデントクラスではSC離脱後にスピンが相次ぎ、6周目には7番手に順位を上げていた鳥羽。そのままバトルを重ねていれば、きっと順位を上げていただろう。しかし、再びのSC導入が、その機会を奪い……。7位でチェッカーを受けることに。

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RACE
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  • DRIVERMORIYAMA
    TOSEI

    あの集団だと、まったくタイヤが温まらないです、原因はそれですね。前に行かないと、絶対無理ですね。鈴鹿からずっと不完全燃焼です、早く普通にレースしたいです。とりあえず明日もありますし、やることは一緒なので、しっかりポイント獲れるように頑張ります。

    森山冬星
  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    不完全燃焼ですね。それもこれも自分が悪いんです、もう。『雨の鳥羽』と言われるぐらいの練習を積まないと……。いや、でも、こんなに雨、遅いつもりじゃなかったんですけどね。

    鳥羽豊

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RACE2 【決勝レース 第10戦】2024年9月22日(日)
【天気】雨【路面状況】ウェット

決勝レース第10戦は、初めてチャンピオンクラスとインディペンデントクラスに分かれて行われることになった。まずはインペンデントクラス。このレースウィークを迎えるに当たって鳥羽には、ある野望があった。スーパー耐久では最終スティントを任され、トップチェッカーを受けたことはなく、FIA-F4では当然ない。「どんな感覚なのか? ぜひ狙ってみたい」という。しかし、前述のとおり、予選ではまさかの展開に。11番手からのスタートながら、ひとつでも順位を上げてくれることが期待された。
だが、日曜日になっても雨はやんでくれず、それどころか雨足はさらに勢いを増していた。定刻どおり、再びSCスタートでの開始となったが、ゆっくりと時間が経過していくばかり。結局、天候の回復が見込めないため、開始から15分経過した4周目に赤旗が出され、ピット待機からまもなくレース終了のアナウンスが。ハーフポイントでのレース成立とはなったが、鳥羽はもちろん11位のまま。ポイントを獲得できずにレースを終えた。
チャンピオンクラスの決勝は定刻より10分ディレイ、そしてさらに10分追加され、20分遅れて、やはりSCスタートで開始となった。しかし、雨はさらに強まる一方。2周目を終える前に赤旗が出され、非情にもレースは終了となり、森山は9位に。結果は残されたものの、レースとしては不成立となった。

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RACE2
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  • DRIVERMORIYAMA
    TOSEI

    とりあえず前が全く見えなくて、再開できる様子ではなかったです。路面も。レースも不成立になってしまったのでしょうがないですし、次に切り替えてオートポリスでは2連勝できるように頑張ります!。

    森山冬星
  • DRIVERTORIBA
    YUTAKA

    賢明だと思いますよ、判断としては。あのままレースやったら、やばかった。川がもう、全然どこもなくならないし、雨量も多くなって、川も多くなっていたので。何かあれば滑るし、タイヤも全然温まらなかったし。まぁ、しょうがないです。次のオートポリスは好きなサーキットなので。ただ、好きと速いは違うんで(苦笑)。そこはうちの師匠、平木兄弟にご指導いただいて、どうにか表彰台には立てるように頑張ります。いや、優勝したいと思います!

    鳥羽豊
  • DIRECTORHIRAKI
    YUYA

    予選はもう、ふたりともアタックする前に終わっちゃいましたし、決勝も両方、SCが出っ放しだったので、いいところなしだったですね。まぁ、この難しいコンディションで、クラッシュなく無事に戻ってきてくれたのは良かったと思います。切り替えて、次のオートポリスに準備して、しっかりポイント稼げるようにします。オートポリス、もてぎと連戦であるので、しっかりポイント獲るのが大事だと思っています。
    冬星がFIA-F4の日本代表として、FIAモータースポーツゲームスに出ることになりました。僕も行きます、管理者として。本当は服部(尚貴)さんが行くはずだったんですが、僕が代打で。モータースポーツのオリンピックのようにしたいみたいなので、初めての代表としてチームで行けるのは、すごく光栄なことだと思っています。

    平木湧也

NEXT RACE

次回のFIA-F4、そしてSUPER GTは、10月19日〜20日にオートポリスで開催されます。今大会は森山、鳥羽とも不本意な結果に終わりましたが、このままで終わるはずがありません。きっと悔しさを晴らしてくれるはずです。
また、平木湧也監督のコメントにもあるとおり、森山のFIAモータースポーツゲームス出場が決定しました。FIA-F4の日本代表として、10月23〜27日にスペインのバレンシアで、世界の強豪たちと戦います。まさにモータースポーツ版オリンピックとして、FIA-F4の他、GTやカート、ドリフト、eスポーツなどで覇を競う大会にも、ご期待ください。

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