





チーム結成から5年目、節目のシーズンを迎える「HELM MOTORSPORTS」は、新たなステージに挑む。国内最高峰レース「SUPER GT」のGT300クラスに、NISMOのオフィシャルパートナーチームとして活動することになった。
これにともない、第1ドライバーに平手晃平を招聘。チーム代表である平木湧也、そして平木玲次の3人でシーズンを戦っていく。併せて、監督には福山英朗が就任。NISSAN車で数多くの優勝、タイトルを獲得してきた経験を、采配に活かしていく。
マシンはもちろん、レースで勝つための車、NISSAN GT-R NISMO GT3で、信頼と実績のタイヤ、横浜ゴムとの強力なパッケージで優勝、そしてシリーズチャンピオンを目指す。
シリーズは全8戦で競われ、オートポリスを舞台とする第7戦は、初の3時間レースとして開催。久々に、平手と平木湧也、そして平木玲次の3人で臨む。
ここまで果たしてきた入賞は、第2戦・富士スピードウェイでの10位のみ。苦戦は続くも、未だリタイアがないのは、少なからず評価されていいはずだ。実際、ドライバーランキングこそ18位ながら、コツコツとポイントを稼いで、チームランキングでは16位と上回るまでに。
「HELM MOTORSPORTS GT-R」が搭載するサクセスウェイトが2kgなのに対し、上限の50kgに9チームが達しており、次回は半減されて最終戦ではゼロにリセットされるだけに、まさしく「今回こそ!」の期待がかかる。

公式予選からわずか2時間半後。通常の20分間から40分間へと延長された、ウォームアップ走行が始まった。決勝レース前の貴重な走行時間で、HELM MOTORSPORTSは何度かピットインを繰り返しながら最後の調整を重ねていった。午前中の霧が嘘のように晴れたが、相変わらず冷たい風が吹く中、午後1時20分に3時間レースがスタート。
スタートドライバーは、今シーズン3度目の出走となった平木玲次だ。10番グリッドからスタートするも、序盤からペースが上がらず大苦戦。タイヤにも違和感を覚えたこともあり、レース開始から約30分という早い段階でピットインし、平木湧也に交代する。
結果的にはピックアップの症状が強く出ていたことから、ペースが上がらなかったのだが、第1スティントとは違うタイヤチョイスでロングランを目指した。ただ、交代してすぐにGT500クラスの車両がコースサイドにストップしてしまったため、レースはフルコースイエロー(FCY)が出され、やがてセーフティカー(SC)に切り替えられる。平木湧也はピットイン後、トップ車両の後方でコースに復帰していたことで、なんと痛恨の周回遅れに……。
レースは26周を終えたところでリスタートが切られ、平木湧也はなんとか周回遅れから脱出しようと、3台前方に見えるトップ車両を追いかけていった。途中、フェラーリと抜きつ抜かれつのバトルも展開するが、29周目に2度目のオーバーテイクに成功すると、以降は少しずつ順位を上げていく。レースはその後、GT500クラス同士の接触アクシデントから、2度目のSC導入を経て終盤へ突入。そして残り時間が1時間になったところで、またしてもGT500クラスの車両がクラッシュし、この日3度目のSC導入となる。この時点で19番手を走行していた平木湧也は、リスタートが切られたところでピットイン。最後のスティントを平手に託す。
レースの残り時間は約50分。20番手でコースに復帰した平手は、フレッシュタイヤを武器に前を追いかける。序盤に車両のベストタイムを更新し、その後も安定したペースで周回を重ねていた。残り時間が14分となったところで、GT300クラスの車両がコースアウトしたことで4度目のSC導入。そのSC中にもGT500クラスの車両がトラブルで止まってしまったこともあり、最後はSC先導のままで各車がチェッカーを迎えることとなった。終盤に追い上げる機会をSCで失ってしまったHELM MOTORSPORTSは、17位でレースを終えた。
第1スティントの玲次、第2スティントの湧也と、タイヤで苦しんでいたので、第3スティントは内圧調整なども思い切っていってみたら、やっと走行中にいいフィーリングが得られました。ライバルの56号車ともラップタイムはほぼ変わらないか、最終的には自分たちの方が良かった。ヨコハマタイヤのノウハウも自分たちにはあまりない中で、決勝のロングランに向けた、いろいろな調整が難しかったですが、これが今回の学びだったと思っています。次戦のもてぎはHELM MOTORSPORTSの地元。なんとかポイントを取れるよう、自分たちのパフォーマンスを予選と決勝で出し切って戦えるように頑張ります。

第1スティントとは違うタイヤを履いて、長い距離を走る作戦でしたが、思うようにペースが上がりませんでした。落ちは少なかったものの、SCのタイミングも悪く、序盤に勝負権を失ってしまうようなレースでした。走行中はピックアップの問題もありましたし、戦略的な部分も含めて、もう少し詰めなければいけないと感じました。次戦までは中一週間しかないので、大幅に何かを変えることはできませんが、今回も予選ではうまく噛み合えばトップ5にいられるようなパフォーマンスでしたし、もっと上位に行ける感触も得られました。次は失敗しないようにレースウィークを組み立てていきたいと思います。

今回はスタートを担当しましたが、全然ペースを上げられない状況でした。割と早い段階でタイヤのピックアップもひどかったのですが、クルマのパフォーマンスがあまり高くなかっただけではなく、自分自身もそれを最大限に引き出せてはいなかったという反省があります。悔いの残るスティントになってしまいました。予選の順位がこれまでと比べて良かったので、決勝の期待値があったのですが、結果としては非常に厳しいものになりました。そんな中でいろいろなトライをして収穫もあったので、それを何とか残り2戦につなげたいです。次戦の地元での大会は、僕は乗る予定はありませんが2人に頑張ってもらって、地元で一番いい結果を出したいです。

これまでのレースでも見せてきたように、個々の実力としてはあるものの、それがひとつにまとまって大きな力になって、さらに予選・決勝を通して発揮するという形になかなか到達できていないのが残念です。ドライバーもメカニックもスタッフたちも、彼らの力をひとつにしていくためには、やはり経験も必要なのだと実感しました。SUPER GTに参戦して1年目。この経験という壁は厚く高いですが、いつまでもそんなことを言ってはいられません。1戦でも早く、みんなの力をしっかりと発揮するレースができるようにしていきたいですね。

SUPER GT
ROUND 7QF
COMMENTS
KOHEI
トラックコンディションが判断できなかったので、とりあえずウェットタイヤでスタートしました。タイムは出しておけるようにと、一番柔らかいタイヤで出ていったのですが、ドライタイヤの方がタイムは出るような状況だったので、いったんタイムを出して、すぐにタイヤを替えに戻りました。ドライタイヤもソフト目のタイヤを選びましたが、それでも熱が入るまでは苦しかったですね。ようやくタイヤが温まってきて、そろそろアタックに入ろうかと思ったところで赤旗。すぐに再開はしましたが、その一瞬でもタイヤは冷えてしまうので、再開後の1コーナーはけっこう飛び出しているクルマも多かったです。実は、1周目のアタックは最終コーナーで飛び出してしまいました。それがなければあと2秒ぐらい速いタイムが出せて、トップ5ぐらいには入れていたかもしれないので、アタックをうまくまとめられなかったのは残念です。でも、シーズンベストグリッドから決勝をスタートできるので、先は長いですが、しっかり3人で力を合わせて走り切りたいです。
HIDEO
今回は少しエンジニアリングスタッフの体制を変更して臨んでいます。体制が変われば持ち込みのクルマの状態も変わるので、それを予選前に試しておきたかったのですが、残念ながらその機会がなくなってしまいました。そういった意味ではパズルのピースが合わなかったですね。ただ、どこのチームもこのようなトリッキーで悪いコンディションの中、予選を戦うことになりましたが、そういう時はベテランの力は大きい。少しアンラッキーな部分もありましたが、平手は頑張ってタイムを出してくれたし、ベストな予選は戦えたと思います。スタート位置がこれまでと違うので、決勝で描ける物語も今までとは違うものになると思うけど、悪い物語ではないと思っています。