





チーム結成から5年目、節目のシーズンを迎える「HELM MOTORSPORTS」は、新たなステージに挑む。国内最高峰レース「SUPER GT」のGT300クラスに、NISMOのオフィシャルパートナーチームとして活動することになった。
これにともない、第1ドライバーに平手晃平を招聘。チーム代表である平木湧也、そして平木玲次の3人でシーズンを戦っていく。併せて、監督には福山英朗が就任。NISSAN車で数多くの優勝、タイトルを獲得してきた経験を、采配に活かしていく。
マシンはもちろん、レースで勝つための車、NISSAN GT-R NISMO GT3で、信頼と実績のタイヤ、横浜ゴムとの強力なパッケージで優勝、そしてシリーズチャンピオンを目指す。
シリーズは全8戦で競われ、モビリティリゾートもてぎを舞台とする第8戦は、300kmレースとして開催。今大会は平手と平木湧也のふたりで臨む。
オートポリスでの前大会は、またしても悪天候のため、土曜日のスケジュールがすべてキャンセルされた。スケジュールの大幅な変更を余儀なくされ、日曜日の早朝に30分一本勝負の予選が行われ、平手がベストリザルトとなる10番手を獲得。しかし、決勝レースの前に行われたウォームアップ走行が、20分から40分に増やされても完璧なセットは得られず、決勝では大苦戦を強いられ、初めて予選よりも順位を下げて17位という結果に終わった。
しかしながら、ここまで一度もリタイアがないのは、新チームとして誇るべき勲章ではあるまいか。ご存じのとおり、もてぎはチームのホームコース。サクセスウェイトは半減されて、わずか1kgで戦える有利さは、ブレーキを酷使するコースでは武器になるだけに、地元のファンとともにゴール後、笑顔でいられるレースを目指す。

一夜明けたモビリティリゾートもてぎは、真っ青な空が高く広がる秋晴れとなった。予選日は12,300名と発表された観客動員数も、この日は30,000人を記録。地元HELM MOTORSPORTSの応援団も数多くサーキットへ集った。たくさんの温かな声援も力に変えて、チームは決勝レースで力強い走りを披露した。
事前のテストを行っていないHELM MOTORSPORTSは、ドライコンディションのもてぎをGT車両で走行するのはこの日が初めて。決勝レースを前に20分間設けられたウォームアップ走行がその走り出しとなる。ベストラップは1分52秒台後半。ここからセットアップを変更して決勝レースに挑んだ。
スタートドライバーは平手。23番グリッドからスタートすると、5周目には早くも1ポジションアップした。その直後、GT300車両がコース脇にストップしてしまったため、レースはFCY(フルコースイエロー)が提示される。このFCYは3分ほどで解除されるが、またすぐに別のGT300車両がストップし、再びFCYが提示されてしまう。レース序盤はこのような形でどの車両もうまくリズムが取れずにいたが、9周目を周回中に2度目のFCYも解除され、各車ここからようやく戦いが始まっていった。
平手はこの時点で20番手を走行していたが、前の車両が1分52秒前半のタイムを並べるのに対し、平手は1分52秒台の中盤から後半のタイムに止まり、なかなか前に追いつけない状態が続いていた。実は車両のアンダーステア傾向に悩まされ、なんとか車両を操っているという状況で、ポジションを落とすことはないものの、苦しい走りを強いられていたのだ。なんとか24周を走り切ってピットインし、後半スティントを平木湧也に託す。
タイヤを履き替えてピットを後にした平木湧也は、17番手でコースに復帰。タイヤがフレッシュなうちに自己ベストタイムをマークするが、やはり車両のアンダーステアは変わらず、まわりに比べてペースの上がらない周回が続いていた。それでも後続に隙を見せることなく、最後まで力を振り絞って走行。車両トラブルやアクシデントで戦列を離れる車両も出る中、最終的には17位までポジションを上げてチェッカーを受けることができた。
地元戦で最良の結果を得ることはかなわなかったものの、苦しい中でも諦めることなく走り切る姿を披露したHELM MOTORSPORTS。いよいよ次戦はシーズン最終戦となる。ここまで7レースを戦い抜いた集大成を見せるべく、全力で鈴鹿大会に挑む。
決勝日にようやく天気が回復し、ウォームアップ走行が今週初のドライコンディション走行でした。セットアップも少し改良して臨んだところ、少しアンダーステアが強いなという印象だったので、決勝に向かうまでにさらに調整したのですが、走り出すとやっぱりアンダー(ステア)が強く、前のマシンを追い詰めていくようなパフォーマンスを出すところまでたどり着けませんでした。これまでの7戦の中で、一番つらいスティントだったかもしれません。次戦の舞台は鈴鹿ですが、第3戦の時の決勝レースのパフォーマンスは悪くなかったし、あと少しで入賞できる位置まで行けたレースができたので、鈴鹿に対してはいいベースを持っていると思っています。今回トライして良かった部分と悪かった部分をきちんと精査して、さらにパフォーマンスを上げて最終戦に挑みたいです。

今週初めてのドライコンディションで、どれぐらい行けるのかなという思いで走り出しましたが、タイヤもセットアップも合っていなかったのか、アンダーステアをごまかしながら走るしかなく、ペースも上がらず、勝負権もないという状況でした。僕たちの地元でのレースで、たくさんお客さんにも応援に来ていただいた中、いい結果が残せず申し訳ない思いでいっぱいです。ここ数戦、何か噛み合わず、いいレースができていないのですが、すべてが噛み合えば入賞圏内で戦うこともできる力は持っていると思っています。次につながるものはあると信じて、最終戦もめげずに頑張ります。

決勝レースは、うちらしくないペースでした。そんな中でもドライバーふたりは力を振り絞って走ってくれて、スタート順位からはポジションを上げてゴールできました。ピットストップも大きなミスなくスムーズに送り出せて、スタッフもよく頑張ってくれたと思っています。また、タイミングの“綾”でリザルトとしては1ラップダウンですが、トップ車両とほぼ同一周回でゴールすることもできました。苦しいレースが続いていますが、やはりSUPER GTは甘くないということです。ただその中で、毎回粘り強く這い上がっていくレースを繰り返すことで、何かが噛み合った時にいいポジションで力強く走っていけるようになるのだと信じています。今シーズンもいよいよ最終戦を残すのみとなりましたが、今年の集大成をお見せできるよう一丸となって頑張ります。引き続き、暖かい応援をよろしくお願いします。

SUPER GT
ROUND 8QF
COMMENTS
KOHEI
もてぎで事前に走る機会がなく、車両のセットアップやタイヤのチョイス、内圧設定など、さまざまなことを探り探りで進めていく一日でした。フリープラクティスもあまり周回数をこなせないまま予選に挑むことになりましたが、その予選も途中で中断。残り10分のところでは、早い段階でタイムを出すように調整して出ていったのですが、それが裏目に出てしまい、路面コンディションにうまく合わせこめずにペースを上げることができませんでした。データがない中で戦う難しさが出た予選で、悔しい結果です。
YUYA
フリープラクティスのときには雨量も少なかったのでタイヤの性能を発揮できました。感触も悪くなかったのですが、予選のときには雨量も増え、タイヤを発動させるところまで持っていけませんでした。走り出しの時点ではまだ水の量は少なかったのですが、1周回ってきた時にはもうだいぶ雨量が増えてきていたので、どうしようもなかったです。決勝レースは晴れの予報ですが、もてぎではドライコンディションで走ったことがなく、いろいろと悩んでいます。でも、ひとつでも上を目指し、収穫のあるレースにしたいと思っています。
HIDEO
今回もまた、イレギュラーな形のレーススケジュールになりました。もてぎはもともとGT車両での走行機会がなく、午前中のフリープラクティスも、まとまった時間で走れたのは、ほんのわずか。予選に向けてどうしていくか、チームでいろいろと考えて臨みました。こういったシチュエーションで頼りになるのは、やはり経験豊富なドライバーですので、Q1は平手に行ってもらいました。セッション前半では上位14台に食い込めていたのですが、赤旗中断後はコンディションも変わってきたのか、まわりのタイムが伸びてきて15番手以下に下がってしまったのは残念です。湧也も頑張ってくれましたが、やはりチームとしての経験不足が響きました。こういう流れが続いていて苦しいですが、とにかく一歩でも前に進むことを忘れずにやっていくしかありません。決勝レースもその思いをしっかりと持って臨みたいと思います。