





「HELM MOTORSPORTS」は、国内最高峰レースである「SUPER GT」のGT300クラスに、NISMOのオフィシャルパートナーチームとして引き続き挑む。
2シーズン目となる、2025年は体制を一部変更。チーム代表である平木湧也が第1ドライバーを務め、第2ドライバーに平木玲次が昇格。2021年以来の“純”兄弟コンビで望むことになった。監督として引き続き福山英朗が采配を揮う。
マシンはもちろん、レースで勝つための車、NISSAN GT-R NISMO GT3で、信頼と実績のタイヤ、横浜ゴムとの強力なパッケージで全8戦を戦っていく。
富士スピードウェイで行われた前大会は、SUPER GTのシリーズ戦としては初のスプリントレースとなり、土曜日のRace 1を平木湧也が、日曜日のRace 2を平木玲次が戦った。Race 1こそ予選21番手、決勝では攻めのセットが裏目に出て、19位という結果に終わったが、そこから得られた反省点をもとに、予選では16番手とし、決勝では12位まで順位を上げて、ポイント獲得にも成功した。
それから、わずか3週間。鈴鹿サーキットが舞台のシリーズ第5戦は、心地よい緊張感を保ったままでの戦いとなる。ランキングトップのサクセスウェイトが上限の100kgに達した今、まだ14kgに留めていることが、きっと大きな武器となる。HELM MOTORSPORTSが放つ、スマッシュヒットが大いに期待される。

予選日に続き、決勝日も晴天。しかも予選日は薄く雲が空を覆う時間帯があったものの、決勝日はその雲もどこかへと消え去り、直射日光が容赦なくサーキットに降り注いだ。その結果、決勝レースを前にしたウォームアップ走行では路面温度が56度まで上昇。この日も暑さが一番の敵となりそうな気配となった。
普段はグリッドボードをもってダミーグリッドに整列するレースアンバサダーたちに対しても、この猛暑に配慮してGTAがカーナンバーとチーム名の入ったパラソルを用意。普段とは違った趣でスタート進行が始まった。今大会はレース距離が300kmに定められており、周回数は52周。GT300クラスでは50周前後と想定された。ドライバー交代を含むピットストップの義務づけは1回となる。三重県警の警察車両が先導するパレードラン、1周のフォーメーションラップを終えて、午後3時37分にいよいよ決勝レースがスタートした。
前半スティントを担当したのは、スタート直後の混戦を潜り抜けてくるのが巧みな平木玲次。オープニングラップでひとつ順位を下げたものの、この相手は後にスタート違反のペナルティを受け後退。2周目にはすぐに21番手に戻し、さらに4周目には19番手と少しずつ順位を押し上げていった。5周目には、GT500クラスの1台がシケインでコースアウトしたことから、この車両を回収するためにセーフティカー(SC)が入ることに。
この間、ピットレーンがオープンしたところでHELM MOTORSPORTS GT-Rの前を走る1台と、後続の3台がスプラッシュ給油のためにピットインし、また前述の1台がペナルティ消化のため後退したことから、HELM MOTORSPORTS GT-Rは10周目のリスタートを18番手で迎えた。ここからは、1秒を切る接近戦の攻防が続くが、なかなか相手を捕えるまでには至らず、周回数が進んでいく。
チームは前半スティントを伸ばす戦略を採っていたため、15周を過ぎたあたりから早めにピットインする車両が出始めると、HELM MOTORSPORTS GT-Rは自動的にポジションアップ。見た目上では3番手まで上がったところで、25周を終えてようやくピットに向かい、平木湧也へとドライバー交代を行った。
全車のピット作業が終わった35周目、HELM MOTORSPORTS GT-Rは17番手を走行。ひとつ前の車両とは5秒近くギャップが広がっていたため、まずはこれを少しでも詰められるようにプッシュを続けていった。レースは日が傾きかけた午後3時半にスタートし、徐々に気温も下がってきているとはいえ、路面温度は相変わらず40度台後半と高温。過酷な状況下で激しい戦いを繰り広げていくなか、GT300クラスではタイヤにトラブルを抱えて戦線離脱する車両が現れるが、HELM MOTORSPORTS GT-Rは前半スティントを引き延ばしたこともあり、順調に走行。
平木湧也はタイヤマネジメントも意識しながら走り切り、最後は16番手でチェッカー。レース後に上位の車両が1台、車検不合格で失格となったことから正式結果は15位に繰り上がりとなり、これで第3戦セパン大会から3戦連続でポイント獲得を果たすこととなった。
僕は後半のスティントで、持ち込んだタイヤの中では比較的ソフトなタイヤで走ることになりました。タイヤマネージメントは終始意識していて、最初のペースは良かったのですが、スティントの後半で少しずつまわりのペースが上がってくる時には、むしろ自分たちのペースが下がってきてしまったので、終盤は苦しかったです。今回のレースでもいろんなことを試して、その結果得られたものも課題もありますが、やはり予選のピークを出せていないというのが継続した課題です。次戦もまだサクセスウェイトが乗っていますし、まわりは重い中なので勝負権はあると思っています。何とかいいところでレースできるよう、頑張ります。

もともと僕のスティントを引っ張る作戦でしたが、まわりもどんどんと入り始めたし、今回はSCやフルコースイエロー(FCY)もよく出ていて、タイミングがバッティングしてしまったら、もう勝負権を失ってしまうので、想定より少し早めに入りました。スタートからそれほどバランスは悪くなかったのですが、なかなか前のクルマを抜く手段がありませんでした。ペース的にはこちらの方がいいものの、ストレートでは離されて、コーナーに入るブレーキングで追いつくけれど、そうするとクルマに風が当たらなくなって空力的に不利な状況で、結局勝負に持ち込めないという展開の連続で、前に出さえすればもうちょっとペースアップできるのにと、もどかしかったです。去年もそうですが、今シーズンは予選一発のスピードを出せていないところがネックになっています。去年以上にみんなでセットアップ含め、いろんなところを見直しているのですが、なかなか正解にたどり着けていません。チームのみんながものすごく頑張ってくれているのに結果に結びつけられていないところが、非常に悔しいです。もちろん、いろいろ試している分収穫もあるので、それをひとつひとつ解析していけば、きっと必ずいい結果が出せると信じています。それが次のレースでかなうといいなと思って頑張ります。

ポジションは、望む数字には届きませんでしたが、決勝はうちのチームらしく、いい戦いはできたと思います。終盤は上位陣とほぼ同じペースで走れていたし、前にも追いついていっていましたからね。予選さえ良ければ、そのあたりで走れただろうから、ともすれば上位争いの中で踏ん張れたかもしれません。課題は予選。戦いはサーキットに入る前の、タイヤ選びから始まっています。いつも中身の良いレースはできているので、なんとか結果に結びつけたいですね。

SUPER GT
ROUND 5QF
COMMENTS
YUYA
持ち込んだタイヤが、レースウィークのコンディションとマッチしませんでしたね。5月のテストのデータを分析して、この時期に合わせて選んだつもりだったのですが、温度レンジが合っていなかったようです。予選では、バックアップにと持ってきていたタイヤを使ってなんとかベストタイムは更新しましたが、決勝は厳しい戦いになることが予想されます。なんとか粘り強く戦っていければと思います。
REIJI
思っていたよりも気温と路面温度が上がってしまっていて、バランスがしっくりとこない感じがありました。そんな中でも何とか妥協点を見つけられないかといろいろ走ってみましたが、予選までに解決策が見いだせなかったです。予選は本当に僅差だったので、もう1アタックいけたら、また違った結果があったかもしれませんが、予選の時間配分も少しうまくいかなかったところがあって、Q1を突破できなかったのは残念です。後方からのスタートになりますが、何としてもポイントを獲得できるように頑張りたいと思います。
HIDEO
レーシングドライバーなら、誰もが勝ちたい鈴鹿で、公式練習から厳しいシチュエーションの中、予選ではきちんとタイムを上げてきてくれました。その伸び幅というのは想定していたところまで来ていたので、ドライバーは本当によく頑張ってくれたと思いますが、まわりの方がもっと伸びたということですね。1分58秒台に、あれだけ何台も入るとは思いませんでした。自分の読みの浅さにもちょっとがっかりしています。それでも、決勝へはやれることをやるしかない。自分たちが持っているものの100%を絞り出して走るしかないですから、頑張っていきます。