





「HELM MOTORSPORTS」は、国内最高峰レースである「SUPER GT」のGT300クラスに、NISMOのオフィシャルパートナーチームとして引き続き挑む。
2シーズン目となる、2025年は体制を一部変更。チーム代表である平木湧也が第1ドライバーを務め、第2ドライバーに平木玲次が昇格。2021年以来の“純”兄弟コンビで臨むことになった。監督として引き続き福山英朗が采配を揮う。
マシンはもちろん、レースで勝つための車、NISSAN GT-R NISMO GT3で、信頼と実績のタイヤ、横浜ゴムとの強力なパッケージで全8戦を戦っていく。
前大会の鈴鹿サーキットでは予選こそ21番手と下位に沈んだものの、いつものとおり決勝では粘り強さを見せ、15位となって3戦連続のポイント獲得に成功した。
シリーズ第6戦の舞台はスポーツランドSUGO。サクセスウェイトが第7戦では半減、最終戦では全車ゼロにリセットされるだけに、ランキング上位陣にしてみれば、ここが最も苦しい戦いになる。アップダウンに富んだテクニカルレイアウトにおいて、及ぼす影響は極めて大きいはず。HELM MOTORSPORTS GT-Rが積むのは15kg、この好条件を活かすも殺すも、予選次第であるのは間違いない。大躍進の一戦となることが、大いに望まれる。

前日のぐずついた天気から一転、秋晴れの快晴となった決勝日。気温は24度まで上がり、路面温度も前日より10度以上高い34度を示していた。決勝レースを前に行われるウォームアップ走行でストップしてしまった車両があったことから、定刻より10分遅れで84周の戦いがスタート。
HELM MOTORSPORTS GT-Rは18番グリッドから、平木湧也がスタートを担当。スタートタイヤは予選終了後に抽選で決められ、今大会はQ2で装着したタイヤが選ばれた。チームとしては、バックアップ用に持ってきていたタイヤに決まってしまった形となったが、ミニマムスティントから少しでも距離を延ばせるよう、チーム一丸で臨んだ。
序盤は前後にいるライバルとの接近戦が連続するHELM MOTORSPORTS GT-Rは、混戦の中でややポジションを落としたラップはあるものの、18~20番手付近で周回。SUGOはそのコンパクトなレイアウトから、GT500クラスとの遭遇も多く、いたるところでトラフィックが生まれるコース。それ故にアクシデントも多発し、今大会も接触やコースアウトが絶えず、レース途中で戦列を離れる車両も少なくなかった。
そんななか、トラブルフリーで走行するHELM MOTORSPORTS GT-Rは徐々にポジションアップ。28周を終えたところでピットに向かい、後半スティントを平木玲次に託した。暫定22番手でコースに戻った平木玲次は、他車のピットインもあり40周目には16番手まで浮上。44周目にはさらにひとつポジションを上げて、ポイント獲得圏内の15番手に上がったが、この時最終コーナー付近で、GT300クラスとGT500クラスの車両が絡んだ大クラッシュが発生。レースは赤旗中断となる。車両の前半分がなくなってしまうほどの大きなクラッシュだったが、幸いにもドライバーの無事が伝えられ、レースは約1時間の赤旗中断の後に再開された。
実は、HELM MOTORSPORTS GT-Rは、この時に不運に見舞われていた。赤旗が提示されるその間際に、GT500クラスの先頭車両に先行されてしまい、GT300クラスの14番手を走行する車両から1周遅れにカウントされてしまっていたのだ。14番手は、見た目では数秒前を走っているのに、実際には1周の差をつけられた状態で、平木玲次は見えないギャップを詰めるために懸命に走行。
再開後は最大延長時間も迫って30分間の時間レースとなったが、この短い時間にも戦列を離れていくマシンがあったため、HELM MOTORSPORTS GT-Rのポジションはアップ。結果、10番手でチェッカーを受けて、昨年の第2戦富士大会以来、2度目のトップ10フィニッシュを果たすこととなった。
スタートタイヤがQ2のタイヤに決まったことで、そのタイヤでできるだけスティントを伸ばさないといけないなと思いながら前半スティントに臨みました。柔らかめのタイヤだったし、気温も少し高めだったので、厳しいところはありましたが、それほどペースは悪くなく、なんとかリカバリーできる範囲までは持っていけたと思います。後半、玲次のペースは良かったのですが、赤旗が出てしまったタイミングやセーフティカーが入った位置が悪かったです。ただ、荒れたレースの中で離脱するクルマが多かった中、自分たちは粘り強く戦えました。そういった部分はみんなの自信につながったと思うし、これでセパン大会から4戦連続でポイント獲得、さらに今回はベストリザルトも獲れたことは本当に良かったです。まだまだ難しい部分はたくさんありますが、持ち前のしぶといレースで残り2戦はさらに上を目指して頑張ります。

僕は、湧也が履いているのとは別のタイヤを使って序盤からプッシュしました。赤旗中断まではペース良く走れていたのですが、ちょうど総合トップの車両に抜かれたところで赤旗が出て、追いかけている前のクルマに対して1周分ギャップが広がるCとになってしまったんです。これで1台を抜くのがほとんど不可能になってしまいました。ただ後ろから追いかけてくるクルマだけは、何とか抑えきって戻ってきました。14~15位ぐらいかなと思っていたら10位だよと伝えられて、いろいろとあったレースの中ではいい結果を得られたかなと思います。今回も、しっかりと走り切ったことで、チームにとって大事なデータを集めることができました。それらをしっかりと蓄積して、しぶとく戦っていくレースを続けていけば、必ず上に行けるきっかけはあると思っています。チームとして着実に前進している感触はあるので、残り2戦、さらに頑張っていきたいです。

予選から通して、クルマのベースセットみたいなものが少し見えてきた感があります。プラクティス中にも、クルマに大きく手を入れるというようなことがなくなってきたのはいいことで、落ち着いてセッションに臨めているぞと感じました。このチームの特色は、予選順位よりも決勝順位がいいこと。それはやはり、粘り強さだと思います。その特色を今回のレースでも活かすことができました。接触もペナルティもないのは、ドライバーがちゃんとしているということ。そういった良さもここまで全戦で出せているのは非常にポジティブなことだと思います。いい流れは維持したまま、無理に背伸びすることなく着実に残り2戦も進めていきたいですね。

SUPER GT
ROUND 6QF
COMMENTS
YUYA
フリープラクティスでドライタイヤを履いた時の感触が非常に良く、予選に向けても自信が深まりましたが、Q2で雨予報が出ていたこともあり、専有走行時間の予選シミュレーションにタイヤを使ってしまったのがもったいなかったです。今シーズン初めてQ1を突破できたところまでは良かったのですが、Q2がドライだったところから少し歯車が噛み合わなくなってしまった感じです。それでも、1日の流れの中でバタバタしたところや大きなミスはなかったので、決勝は粘り強く行きたいです。
REIJI
持ち込みタイヤのチョイスの関係で、気温に対して柔らかめのスペックしかなく、路面にマッチしていなかったなというのが正直なところです。もう少し自分がうまく合わせることができていたら、あとひとつ、ふたつは順位を上げられたかなという反省点はありますが、チームとしては、なかなかたどり着けなかったQ2に進めたことに前進を感じています。SUGOのレースは周回数も多いですし、アクシデントも起きやすいので、しぶとく戦って最後の最後に前に出たいです。終盤戦に向けていい流れを作りたいです。
HIDEO
フリープラクティスはGT-R勢の中では最下位だったので、なぜだろうという思いはありましたが、ドライバーたちからは「バランスは悪くない」と聞いていたし、予選になればまた状況も変わると思って、みんな右往左往はしていませんでしたね。Q1では6番手ぐらいのタイムで、ギリギリ踏ん張れたというのは今までと違うところ。エンジニアもいろいろとつかめてきて、ベースセットがだいぶスイートスポットに近づいてきたんじゃないかと思います。それは大きいことですね。ただ、そこで一足飛びに行かず、地道に戦っていくことは必要ですから、決勝レースはいつもどおりのしぶとさを見せたいです。