





「HELM MOTORSPORTS」は、国内最高峰レースである「SUPER GT」のGT300クラスに、NISMOのオフィシャルパートナーチームとして引き続き挑む。
2シーズン目となる、2025年は体制を一部変更。チーム代表である平木湧也が第1ドライバーを務め、第2ドライバーに平木玲次が昇格。2021年以来の“純”兄弟コンビで臨むことになった。監督として引き続き福山英朗が采配を揮う。
マシンはもちろん、レースで勝つための車、NISSAN GT-R NISMO GT3で、信頼と実績のタイヤ、横浜ゴムとの強力なパッケージで全8戦を戦っていく。
前大会の舞台はオートポリス。公式練習でマシンにトラブルを抱えたため周回を重ねられず、セットアップもタイヤ選定も満足にできぬまま、予選に挑まざるを得なかった。結果は、Q1突破どころか最下位に沈む、屈辱を味わった。
それでも決勝では、持ち前の粘り強さ、しぶとさで次第に順位を上げていき、ポイント圏内にも突入。ところが、終盤に発生したアクシデントに対し、素早く反応してFCY(フルコースイエロー)提示前にピットに戻るも、同様に判断したチームの車両が誤ってHELM MOTORSPORTSのピットに停止してしまう。やむなくピットを通過せざるを得ず、改めてピットに戻ったことで予想外のタイムロスを抱えてしまう。そんな最悪の事態がありながら、13位でゴールし、5戦連続でポイント獲得となった。
目下のチームランキングは19位。なんとしても、あとひとつ上げたい。18位までAシード権が獲得できるからだ。確実なものとするのはシングルフィニッシュが絶対条件。シリーズ最終戦の舞台はモビリティリゾートもてぎ。言うまでもなく、HELM MOTORSPORTSのホームコースである。ハッピーエンドとするには、格好のシチュエーションと言えまいか! 全車サクセスウェイトがゼロとされる一戦ではあるが、戦い甲斐は大いにある。

予選日から一夜明けた決勝日は薄曇りの空模様。気温もそれほど上がらず、肌寒さを感じるようなコンディションだったが、地元もてぎでの開催とあって、100名を数えるほどの大応援団が駆けつけ、寒さを吹き飛ばす勢いの熱いエールを受けたHELM MOTORSPORTSは、決勝に向けた思いを強くする。スタートドライバーは平木湧也だ。
パレードラップ中に1台がリタイアし、事実上22番手からスタートしたHELM MOTORSPORTS GT-Rはオープニングラップで1台をかわす。7周目には中団争いの中で2台が接触し、自動的にポジションアップ。この接触により、フルコースイエロー(FCY)が導入され、FCY明けにさらに1台をかわし、10周もしないうちにHELM MOTORSPORTS GT-Rは18番手まで順位を上げていった。
レース開始から20周を超えて、ライバルチームが続々とピット作業に向かう中、平木湧也は25周まで走行してピットイン。ガソリン補給とタイヤ4本交換、フルサービスを終えて平木玲次のスティントに入る。暫定17番手でコースに復帰し、前を行く1台を捕えにかかるが、オーバーテイクが難しいと言われるもてぎで、なかなか決定的なチャンスを作れずに周回が進む。41周目のV字コーナーでようやくかわしたものの、このバトルの中で相手と接触があったことで、HELM MOTORSPORTS GT-Rは5秒のタイム加算ペナルティを受けることに。
後続とのギャップを5秒以上に拡げなければ、ポジションダウンしてしまうという状況の中、平木玲次はさらにマシンの不具合にも見舞われ、本来のブレーキングができない状態になっていた。ストップ&ゴーのレイアウトを持つもてぎで、ブレーキにも悩みを抱えた終盤のHELM MOTORSPORTS GT-Rは苦しい戦いとなるも、大応援団の熱い応援を受け、平木玲次は全力を振り絞って周回、15番手で今シーズン最後のチェッカーを受けた。
後続とは10秒のギャップがあり、正式結果も15位入賞。第3戦から6戦連続での入賞でポイントを重ねたものの、チームランキングは20位となった。
レースペースはややアンダーステアが強いかなという感じでしたが、予選のときに予想していたとおり、まわりのタイヤがタレてきたところで自分たちはペースを上げられて、順位も上げていけたのは良かったかなと思います。今シーズンは、最後まで課題にしていた予選が改善できなかったことが残念です。決勝レースは大幅に順位を上げられたので、そこの粘り強さには自信を持っていいのかなと思いますが、やはり課題はタイヤチョイスと、予選での一発の力をどれだけ出せるか。反省点は多かったシーズンですが、いい方向に進んできたなという手応えもあった1年だったので、来年はもっと前に進んだ形で挑みたいです。チーム2年目のSUPER GTでの戦いにたくさんの応援をいただき、ありがとうございました。

後半スティントの序盤は1台に引っかかっていて、なかなかこのクルマを抜く手がなく、大変でした。一度S字コーナーで並びかけたものの、後方からGT500クラスが来たことで抜くタイミングを得られず、もう一度接近した時にはV字コーナーで仕掛けたのですが、抜いた後に少し接触してしまいました。スティントの後半はABSのトラブルでブレーキがうまく効かず、最後に1台にかわされてしまったのは悔しいです。本当はもう少しペースを上げられるのに、ブレーキのせいでなかなかペースアップできず、個人的には課題の残るスティントだったかなと思っています。ただ全体で見れば、後方からのスタートで、全車がノーウェイトの中、トラブルがありながらも順位を上げられたことは、来年につながる戦いにできたかなと感じています。予選のピークパフォーマンスをうまく出せなかったところが、シーズンを通して非常に苦しんだ要因だったかなと思います。決勝では毎戦、大幅にポジションアップできるポテンシャルは見せられたので、予選に対しての課題を克服すればもっと上位で戦える自信はあります。さらにいいレースを見せられるよう、次シーズンに向けて準備していきます。今シーズンもたくさんの応援をありがとうございました。

いろいろあったけれど、皆が全力を振り絞って、その力が結集した、今年一番の内容のレースはできたと思います。最終戦でライバルたちがあまりアグレッシブにならず大事に行っている部分もあって、アクシデントやトラブルで戦列を離れてくれるということがなかったので、望んでいたポジションには少し足りなかったけれど、シーズンの集大成として「みんな、よくやった」と言ってあげたいですね。
チームとしてSUPER GTに挑戦する2年目のシーズン。クルマに対する理解も深まり、やるべきことに集中できるようになったのが今年の成長だと思います。ベースの力をようやく引き出せるようになりましたが、さらに上を目指すためには、今度は持っている素材の力量を積み上げていく作業が必要。それはとてつもなく大変な仕事です。今まで僕たちを包み込んでいた濃い霧が晴れてきて、見えてきた景色のなかには、さらに高い山が見えてきた、そんなところでしょうか。まだまだ克服するべきことはありますが、勝負事は立ち止まった瞬間に遅れていくもの。来シーズンも歩みを止めることなく、進んでいきます。応援ありがとうございました。

SUPER GT
ROUND 8QF
COMMENTS
YUYA
公式練習はあまりいい感触を得られなかったのですが、コンディションが悪かったことで、車に問題があるのか、タイヤが合っていなかったのかを判断しづらい状況でした。いろいろセットアップも試してみたのですが、大きな改善は見られず、予選では違うものをトライしたという形です。午後になって少し路気温が上がったことでタイヤのレンジに少し入ってきたようだったので、明日の決勝はもう少し暖かくなってくれるといいなと願っています。決勝を見据えたタイヤ選択なので、しっかりと追い上げていきたいです。
REIJI
公式テストのときから悩まされている症状が、今回の持ち込みセットアップでもうまく解消しておらず、そこにとても苦労しました。公式練習中に変えていったものはいい方向に進んでいますし、タイヤも決勝を想定して選んだものですから、今日の結果に関しては、それほどネガティブにはなっていません。いつもどおり着実にポジションを上げていくだけです。明日はどれだけ抜いてこられるか。地元戦なので、いいレースを見せたいです。
HIDEO
いいアタックはしていたと思う。今週ベストのタイムを出してきたしね。渾身の力でのアタック、さらに同じぐらいのタイムをもう一発出してきた。あれが“精いっぱい”なんだなというのが見ていても伝わってきました。手探りで走って見なきゃわからないような状況の中、みんなそうだけど、そこを何とかしてくれるのがドライバーですけど、よくやってきたと思う。うちは決勝でのペースの良さが強み。決勝ではベストを尽くして、そこに少し追い風が吹いてくれると嬉しいですね。