FIA-F4 ROUND 1&2FUJI2026.05.02-04

FIA-F4
ROUND 1&2
RACE REPORT2026.05.02-04

WILLIAMは第1戦で8位入賞も、第2戦は無念のリタイア
ルーキー小熊孝誠は予選で苦戦も、決勝ではしっかり追い上げ果たす

「HELM MOTORSPORTS」がチーム創設以来、挑み続けているFIA-F4選手権は、2026年に7シーズン目を迎えることになった。今年度は2台体制での参戦となる。チャンピオンクラスに挑むのはルーキーの小熊孝誠(おぐま こうせい)、そしてインディペンデントクラスに挑むのは3年目のWILLIAMだ。

小熊は2月に16歳になったばかりながら、カートレースの経験は海外も含め豊富。2025年は全日本カート選手権FS-125クラスと鈴鹿選手権カートROK-シフタークラス、いずれもランキング3位となり、限定ライセンスを取得したドライバーだ。フォーミュラにはF110 CUPで、すでにデビューを果たしており、2戦2勝で東日本王者に輝いた逸材でもある。

WILLIAMはFIA-F4参戦以前のレース経験は皆無にも等しかったが、実戦の中でメキメキと腕を上げ、昨年の第13戦ではついに3位表彰台を獲得。シリーズランキング9位を超える活躍が期待されている。

併催のSUPER GTは2戦目ながら、FIA-F4は今大会で開幕の時を迎える。舞台となるのは富士スピードウェイ。ゴールデンウィークに行われることもあり、大観衆が詰め寄せる檜舞台で、小熊、WILLIAMともに大活躍が期待される。

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QUALIFYING【公式予選】2026年5月2日(土)
【天気】晴れ 【路面状況】ドライ

通常のスケジュールであれば、木曜日と金曜日に練習走行が行われ、予選と第1レースが土曜日に、第2レースが日曜日に行われるが、今大会はゴールデンウィークの最中であり、最終日は祝日であるものの月曜日となる。加えて、今シーズンから予選や決勝レースも含め、全セッションでチャンピオンクラスとインディペンデントクラスを分けることとなったため、金曜日に2セッションずつ、さらに土曜日の午前に1セッションずつ、練習走行が実施された。

金曜日最初の専有走行は、早朝まで降り続いていた雨によって路面はウェット。まずはチャンピオンクラスから開始され、小熊はわずかながらも回復する状況に合わせ、1分58秒510を出して、まずは8番手につける。続いて行われたインディペンデントクラスでは、後半に小雨が舞ったものの、より路面状態が良くなったこともあり、トップはチャンピオンクラスのタイムを上回ることに。WILLIAMは1分59秒277で、これまた8番手につける。

2回目の専有走行では、より路面状況が向上していたこともあり、小熊は1周でピットに戻り、ドライタイヤに交換。しかし、トップから2秒遅れの1分50秒906で、12番手に甘んじてしまう。続くインディペンデントクラスでは、翻ってウェットタイヤでの走行に。計測2周目には1分56秒518でトップに立ったWILLIAMながら、使い込んだタイヤとあってピークはそれまで。トップとは3秒差の9番手だったが、手応えは感じていたよう。

2日目、土曜日午前の専有走行は天候にも恵まれ、路面もほぼドライ。ここで小熊はトップから1秒と離れず、1分46秒699で9番手につける。一方、インディペンデントクラスのWILLIAMは、なかなか1分49秒台を切れず、終了間際になって、ようやく1分48秒997を記して14番手になっていた。

そして午後からは、いよいよ予選が開始。相変わらず天気はいいが、気温はかなり上がっているよう。そんなコンディションの変化という”罠“に、ルーキーの小熊は捕らわれてしまう。しっかりとウォームアップを行い、ポジショニングも整えて計測3周目からアタックを開始するも、ライバルの早い者は計測1周目から、もうアタックを開始していたのだ。

まず小熊は1分47秒053を記したが、トップはすでに1分46秒台に突入。続けて1分47秒259を出すも、もはやタイヤはピークを過ぎており、その後のタイムアップは果たせず。その結果、第1戦には24番手、第2戦には21番手で臨むこととなった。

続いて行われたインディペンデントクラスの予選で、WILLIAMは計測2周目にさっそく1分49秒台に叩き込むが、これは走路外走行ということで採用されず。その後も1分49秒台を連発するも、レースウィークの自己ベストを超えられずにいた。すでにタイヤのピークを超えているのは間違いない、しかし、計測7周目にベストタイムとなる1分49秒006を、さらに3周後のラストアタックで、セカンドベストタイムとなる1分49秒160を記録してきたのは、もはや意地の成せる術だろう。

その結果、第1戦、第2戦ともにWILLIAMは15番手からのスタートに。ふたりとも予想に反した結果となったが、どこまで決勝で追い上げてくるか注目される。

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QF
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  • DRIVERWILLIAM

    伸びがちょっとなかったですね。この前、富士を走った時にはすごくいい感じだったので、同じ走り方でやってみたんですが、伸びがなくて全体的にグリップ感がないなぁ、っていう印象があります。あと、タイヤのピークに合わせられなくて、暑くなっちゃって、過ぎたところでやっとタイムが出たりとか、そこはちょっともったいなかったですね。昨日からの流れからすると、トップ10には入りたかったですね。とにかく前にどんどん行くしかないので、もう1台ずつ前に行くことが大事だと思います、レースは。

    WILLIAM
  • DRIVEROGUMA
    KOSEI

    自分の思ったような予選はできなくて、最後の方に出そうと思っていたんですが、温度とかがいろいろ合わなくて、タイムが全然出ませんでした。最初の方は譲ったり、ポジション取りをやっていたりしたので、その時にはもう、タイムが出るピークは終わっちゃっていて。途中で一回スピンしちゃいましたが、タイヤを痛めてはいないです。決勝では追い上げるだけなので、頑張ります。

    小熊孝誠

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RACE1【決勝レース 第1戦】2026年5月3日(日・祝)
【天気】晴れ 【路面状況】ドライ

クラス別の決勝となるが、3日目の早朝からの開始は従来どおり。まずはインディペンデントクラスが14周、もしくは30分で競われる。日曜日の富士スピードウェイも天気は良好。富士山も鮮やかに姿を見せていた。

15番グリッドから臨んだWILLIAMのスタートは完璧に決まり、さらに1コーナーの大渋滞を巧みにかわして、オープニングラップのうちに10番手にまで浮上する。その後はバトルを繰り広げ、何度も順位を入れ替え合うも、ポイント圏内からは外れない。

そんな中、13周目の1コーナーで先行する車両の接触があり、労せずして8番手に浮上する。その時すでに後方からのプレッシャーからは解放されており、そのままの順位でチェッカーを受けることに。WILLIAMの今シーズン初戦は8位となり、さっそくポイントを獲得した。

続けてチャンピオンクラスの第1戦が行われ、こちらも14周、もしくは30分の争いに。24番グリッドからどこまで順位を上げてくるか注目された小熊だったが、スタートには完全に出遅れてしまう。そのため、1周目を終えた時点で27番手だったものの、まわりに比べてペースは悪くない。2周目にはひとつ順位を上げ、3周目に1コーナーで発生したアクシデントに乗じて22番手にまで上がってきた。

コース脇に止まった車両を回収するため、セーフティカー(SC)が2周に渡って導入されるが、リスタート後の対応は文なし。18番手で戻ってくるも、その直前のダンロップコーナーで、またしてもアクシデントが発生。2度目のSC導入となる。リスタート後もアグレッシブにバトルを繰り返し、最後は16位でフィニッシュ。さらにゴール後、上位でタイムペナルティが課せられた選手もいたことから、FIA-F4のデビュー戦は13位で終えた。

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RACE
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  • DRIVERWILLIAM

    スタートが割と決まって、その後の1コーナーには、みんなアウト側に行くじゃないですか? イン側に行けば運があると思ったら、けっけうグイグイ行くことができたので、それは良かったですね。ペースもどんどん良くなる方向で、1台に行かれちゃったんですけど、後ろの車は抑えることができたので、レースとしては良かったですね。予選がもうちょっと良かったら、もっと戦える感じだったんですが、次はもっと予選を頑張るしかないんで(笑)。明日はどんなコンディションかわからないんですが、レインかドライなのか。でも、頑張っていきたいです。

    WILLIAM
  • DRIVEROGUMA
    KOSEI

    スタートで警告みたいなのが出ちゃって、なんかスタートできなかった感じですね。ストールとかしたわけじゃなくて。レースはすごく楽しかったです。けっこう抜けたりして、スタートだけちゃんとできていれば、トップ10には入れたと思います。前の方のアクシデントには絡まず、スルッと抜けていくことができました。レース自体は自分でも良かったと思いますが、予選とスタートが次に向けての課題だなと思っています。

    小熊孝誠

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RACE2【決勝レース 第2戦】2026年5月4日(月・祝)
【天気】晴れ 【路面状況】ドライ

未明に雨が強い風を伴い降った影響で、いったん路面は濡らされてしまう。だが、早朝から降り注ぐ強い日差しと、まだ吹き続けていた風は、インディペンデントクラスのスタート進行開始の頃の路面を、しっとりと湿らせる程度にまで回復させていた。

果敢にも全車ドライタイヤを装着。そして切られたスタートでWILLIAMは、やや出遅れてしまう。そればかりか1コーナーでは接触が。外から見る限りでは、フロントウィングを曲げただけのダメージで戦列に戻ったものの、その後のSCラン中にピットに戻ってくる。メカニックがノーズを交換して、コースに戻そうとしたものの、WILLIAMからはミッションにもトラブル発生の訴えが……。やむなくピットでリタイアすることとなった。

続いて行われたチャンピオンクラスでも、スタート直後の1コーナーでアクシデントが発生。小熊は難なくすり抜け、まずは3ポジションアップの19番手で1周目を終える。間もなくSCが2周にわたって導入されるも、リスタートのうまさはさすがカート出身というべきか。またも1台を抜いて18番手に浮上。5周目にも1台を、8周目にもまた1台抜いて16番手に躍り出る。その後もバトルし続けていたが、どうにもペースが今ひとつ。実はミッションにトラブルを抱えていたようだ。18位でのフィニッシュとなったが、またも上位でタイムペナルティを課せられていた選手がいたことで、小熊の第2戦は16位という結果となった。

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  • DRIVERWILLIAM

    スタート、ちょっと遅れちゃって、勢い良く右の方に1コーナーに入って。空いたスペースは見つかったんですけど、ちょっと挟み撃ちになっちゃって、止まりきれず……。そのままロックした状態で、前の車にぶつかっちゃったんです。それでフロントウィングが壊れて、ミッションも壊れちゃったんですよ。ミッションがシフトロックで、たぶん衝撃で入らなくなっちゃって壊れて、レース、終わっちゃいました。ちょっと、もう少し行きたかったですけど、もったいなかったです。次の岡山は行ったことないので、一度テスト行こうと思っています。

    WILLIAM
  • DRIVEROGUMA
    KOSEI

    スタートは決まって、1コーナーの混乱もうまくかわせました。なんか後半にギヤが変になったかわからないけど、たぶんトラブルあったかなと。でもバトルもできましたし、乗っていて楽しかったです。次の岡山の前にF110 CUPもありますし、頑張ります。

    小熊孝誠
  • DIRECTORHIRAKI
    YUYA

    今日のWILLIAMさんに関しては、ちょっとスタートの後に行き場なくしたという感じで、まぁ、しょうがないという……。あとギヤも壊れてしまって。ブレーキをロックさせたままシフトダウンすると、ギヤが全部欠けちゃうんです、2速のようです。ウィングだけ変えれば行かせたんですけど、ギヤもないということでリタイアになっちゃいました。昨日が良かっただけに、スタートから。ポイントも獲得してくれたんですけどね。

    小熊くんは予選がすべてでしたね。順位はしっかり上げられたと思うんですけど、予選の順位が悪いので、なかなかいいレースができないというか。まぁ、順位に関しては大幅に上げてきてくれているので、それに関してはいいかなと思いますけど。予選でもうちょっと、しっかりアタックできれば……という感じですね。そこは経験かなというところです。逆に言うと、WILLIAMさんは3年目ということもあって、落ち着いている感じです。来週、岡山でF110 CUPがあるので、岡山のレースの前に小熊くんは練習できるので、期待できると思います。

    平木湧也

NEXT RACE

SUPER GTはマレーシア・セパン大会が延期されたため、次はほぼ3か月後の富士大会となりますが、FIA-F4は初めての単独開催として、6月13〜14日に岡山国際サーキットで第2大会が行われます。岡山では久しくFIA-F4が開催されておらず、しかもGen 2に改められてからは初めて。その意味において、多くのドライバーに同一の条件となりますから、適応力の高さが試されることになります。

さらにその前、5月16〜17日にも小熊が挑むF110 CUPが、同じく岡山で西日本王者決定戦として開催されます。この参戦が大いにアドバンテージとなることを期待しましょう。引き続き「HELM MOTORSPORTS」への応援、支援よろしくお願いいたします。

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